総務省は17日、敬老の日の18日に合わせ、65歳以上の高齢者の推計人口(15日現在)が3623万人で、前年比1万人減だったと発表した。比較可能な1950年以降で初めて減少したが、総人口に占める割合は同0・1ポイント増の29・1%と過去最高となった。
高齢者人口の減少は、第1次ベビーブーム(1947~49年)世代が70歳代半ばを迎え、死亡者が増えていることなどが要因だという。一方、総人口(1億2442万人)も前年から54万人減ったことから、高齢者の割合は上昇した。
高齢者人口が横ばい傾向なのは一時的だとみられている。国立社会保障・人口問題研究所は、第2次ベビーブーム(71~74年)世代が65歳以上となる2040年には、高齢者が総人口の34・8%、3928万人に上ると推計している。
男女別では、男性が1572万人で、男性人口での割合は26・0%。女性は男性より479万人多い2051万人で、女性人口の32・1%を占めた。
年代別で見ると、75歳以上の人口は前年比72万人増の2005万人で、初めて2000万人を超え、総人口の16・1%を占めた。第1次ベビーブーム世代が22年から75歳を迎え始めたためだ。80歳以上は1259万人で、総人口の割合は同0・2ポイント増の10・1%となり、10人に1人は80歳以上となった。
国連の推計によると、日本の高齢者人口の割合(29・1%)は、人口10万人以上の200の国・地域の中で最も高い。2位はイタリア(24・5%)、3位はフィンランド(23・6%)の順だった。
一方、総務省の労働力調査によると、仕事をしている高齢者は19年連続で増加し、22年は912万人と、過去最多を更新した。就業者全体に占める割合は13・6%で、仕事をしている人のおよそ7人に1人は高齢者となっている。
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2023-09-17 08:00:00Z
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