米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、経済の回復には長い時間がかかるとの認識を改めて示した。また物価上昇の兆候が見られても、必ずしも高インフレの定着につながらないと述べた。
議長は24日、下院金融委員会で証言。「われわれの政策は緩和的だ。失業率が高く、労働市場は最大限の雇用達成からは程遠い状況にあるためだ」と説明。その上で、「一部指標で価格上昇が示されている資産があるのは確かだ」と述べた。
パウエル議長は一例として自動車価格の上昇を挙げ、テクノロジー業界での半導体不足とサプライチェーン面での制約が影響していると説明した。
自動車価格上昇について議長は、「この状況は必ずしもインフレにつながらない。インフレというのは(一時的な物価高騰ではなく)、毎年のように繰り返され継続的に物価が上昇するプロセスだからだ」と述べた。
また政府による追加の経済対策や金融政策による継続的な支援により経済が過熱するリスクについて、複数の議員から質問が出た。これに対し議長は、経済が新型コロナウイルスがパンデミック(世界的大流行)となる前の力強さを取り戻すまでにはまだ長い時間がかかるとの認識を改めて示した。
インフレ懸念
パウエル議長は前年との比較による「ベース効果」と経済活動再開に伴う需要急増で、インフレが高まると金融当局は予想していると指摘。その上で、当局には「それに対応する手段がある」と述べた。
公聴会で議長はインフレ率を押し上げ、期間平均で2%を達成できるとの自信を示した。
議長は「われわれは達成できる、達成すると確信している。そしてそのために当局が持つ手段を活用することにコミットしている」と言明。「世界中で顕著なディスインフレ圧力が見られ、事実上全ての主要先進国で中央銀行がインフレ率2%達成に苦慮している状況だ。われわれは達成できるし、達成すると確信する」と表明した。
その上で、その目標達成には「3年余りかかる可能性がある」としつつ、金融当局としての最新の評価を四半期ごとに明らかにすると約束した。
議長はまた、デジタル通貨に対する金融当局としての見解を問われた。
デジタル通貨に関するFRBの調査研究について、パウエル議長は「今年は重要な年になる」とし、「国民とかなり積極的に関わり合う年になるだろう。公開イベントも積極的に行う考えで、現在実施に向けた取り組みを進めている」と説明した。
原題:Powell Pushes Back on Concerns of Prices Rising, Overheating(抜粋)
(議長の発言を追加し、全体を書き換えて更新します)
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2021-02-24 17:25:00Z
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