Selasa, 02 Juli 2024

渋沢栄一など新紙幣きょう発行、20年ぶり刷新-偽造防止対策を強化 - ブルームバーグ

「日本の資本主義の父」と称される渋沢栄一の肖像が描かれた1万円札など3種類の新たな日本銀行券が3日、発行された。日本ではキャッシュレス化が進む一方で、依然として現金のニーズも多い。政府は20年ぶりに新紙幣を導入し、偽造防止対策の強化を図る。

  紙幣の改定は財務省が2019年、肖像が立体的に見える3Dホログラムの世界初採用など、新たな偽造防止対策の導入と併せて肖像画に採用する人物を公表した。5千円札は女性の地位向上に尽力した教育家の津田梅子、千円札は近代医学の基礎を築いた微生物学者の北里柴三郎に交代する。新紙幣は来年3月末までに74億8000万枚が印刷される計画だ。

  日銀の植田和男総裁は新紙幣の発行開始に際したあいさつで、「キャッシュレス化が進展しているが、現金は『誰でも、いつでも、どこでも、安心して使える』決済手段であり、今後とも、大きな役割を果たしていく」と語った。

Japan Starts Printing New Banknotes

3日から新紙幣の発行が開始

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  日銀のデータベースによれば、紙幣の流通量は足元でやや減少しているものの、過去数十年の推移で見ると増加基調をたどっている。23年12月末時点で国内に流通する紙幣は金額で124兆6000億円、枚数では185億4000万枚だった。

  経済産業省の調べでは、日本のキャッシュレス決済比率は23年に39.3%と右肩上がりに伸びてきたが、20年時点で80%超の韓国や中国に比べると大きく下回る。災害発生時の決済手段としての利点や、キャッシュレス決済の利用が困難な人に必要とされているなど、日本では現金のニーズが根強い。さらにキャッシュレス化が進んでも、偽造防止対策強化のための紙幣刷新は不可欠だ。

  鈴木俊一財務相は2日の閣議後会見で、「紙幣は現在もなお主要な支払い方法として利用されている」とした上で、「偽造紙幣による経済的損失や社会的混乱を未然に防止することは経済的にも極めて重要な観点だ」と強調した。

流通する紙幣は増加基調

Source: 日銀データベースよりブルームバーグ作成

  新紙幣の発行に合わせて、自動販売機や現金自動預け払い機(ATM)でシステム改修などの対応が必要になる。一般社団法人「日本自動販売システム機械工業会」の担当者によると、新札発行に伴う対応費用は23年1月時点の試算で約5100億円だった。業界にとっては負担だが、この費用は設備投資による経済効果と同義だ。

  今回発行される新札が、広く流通する最後の紙幣になるのではないかとの見方もある。野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは6月のリポートで、日銀が中央銀行デジタル通貨(CBDC)を30年代には発行するのではないかとの見方を示した上で、そうなれば「新札の流通もいずれ大きく減少するだろう」と指摘している。

(植田日銀総裁のあいさつの詳細を追加して更新しました)

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2024-07-02 23:30:00Z
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