Jumat, 18 Desember 2020

黒田総裁、長短金利操作や資産購入点検-「より効果的に緩和」 - ブルームバーグ

日本銀行の黒田東彦総裁は18日、金融政策決定会合後に公表した2%の物価安定目標を実現する観点からの政策点検について、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の運営や上場投資信託(ETF)などの資産買い入れの方法が対象となると明らかにした。

BBG

黒田東彦日銀総裁

Source: Bloomberg

  黒田総裁は会見で、政策点検の狙いを「2%の物価目標を実現する観点から、より効果的で持続的な金融緩和を実現していくため」と説明。「イールドカーブコントロールの運営や資産買い入れなどの各種の施策について点検を行う」とし、ETFの買い入れは「効果的・持続可能な形の点検が必要だ」と語った。

  市場では、政策点検を通じて長期金利操作の対象年限を現在の10年から短期化するなどの見方も出ているが、総裁は「特に考えていない」と述べた。保有するETFの個人への売却なども「売却は出口議論の一つであり、全く時期尚早だ」と検討していないことを明らかにした。

主な発言
  • 長期金利ターゲットの年限短期化、特に考えてない
  • ETF売却は出口議論の一つ、時期尚早で考えていない
  • 政策点検、総括検証のように枠組みを見直すわけでない
  • 現行政策の枠組みはコロナ禍でも機能、間違ってない
  • 現在の為替、景気に重大な影響あると考える必要ない
  • 引き続き強力な金融緩和で経済支える
  • デフレに陥る恐れは低い、ないと思っている
  • 企業の資金繰りの特別プログラムは当面必要

  政策点検に際しては「金融緩和の出口を探るとか弱めるつもりはない。より効果的に金融緩和ができるような点検を行っていきたい」とした上で、新たな手段を導入するかは点検の結果次第との考えを示した。2%の物価安定目標やマイナス金利政策、オーバーシュート型コミットメントを「見直すことはない」とも話した。   

  現在の金融緩和の枠組みは、新型コロナウイルス感染症が内外経済に深刻な影響を与えている中でも機能しているとし、2016年9月に実施した「総括的な検証」のような枠組み自体の見直しは考えていないと述べた。

  また、総裁は外国為替市場で対ドルでやや円高が進んでいることについて「為替レート動向は常に注視している」としながらも、「今はドルも円もほとんどの通貨に対して弱くなっている」と指摘。現在のドル・円相場は「今の時点で強く懸念する、景気に重大な影響があると考える必要はない」との認識を示した。

決定会合の要点
  • 政策金利を-0.1%に据え置き-当座預金
  • 10年物国債金利の目標を0%程度に据え置き
  • 長短金利操作維持は賛成8・反対1
  • ETF・REITの買い入れ方針を現状維持
  • CP・社債の買い入れの期限を延長
  • コロナ対応オペは1金融機関当たり1000億円の上限を撤廃

  会合では、金融政策運営方針は現状を維持した。企業の資金繰り支援のための新型コロナウイルス対応プログラムの期限は2021年9月末まで6カ月間延長し、必要があれば再延長する。 

  2%の物価目標は13年1月に導入。黒田総裁は早期の実現を目指し金融緩和策を拡大してきた。ただコロナの影響もあり、足元の物価はマイナス圏で推移している。

  UBS証券の足立正道チーフエコノミストは、政策点検について「点検だけすると引き締めと見られてしまうかもしれない」と指摘。緩和の強化となる新型コロナ対応プログラムの延長と共に出すことで、「過度な引き締めや正常化のイメージを出さないようにし、マーケットに変な思惑を作らせないようにしたという意味でポジティブ」と言えるだろうと述べた。

(会見中の黒田総裁の発言を追加して更新しました)

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2020-12-18 06:40:00Z
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