日経平均株価の15日の終値は、先週末より564円8銭高い3万84円15銭で、いわゆる「バブル景気」のさなかの1990年8月以来、30年6か月ぶりの高値となりました。
株価の値上がり幅はこの1週間で1300円を超えているため、市場関係者からは「実体経済の回復に比べて、上昇ペースが速すぎるのではないか」と警戒する声も聞かれます。
“史上最高値” 1989年
この前年1989年の年末、日経平均株価は3万8915円という史上最高値をつけていました。
“バブル崩壊” 1992年
しかし、その後、バブル崩壊を受けて、株価はつるべ落としのように下落。1992年8月には終値で1万5000円を割り込み、日本経済は「失われた20年」とも呼ばれる厳しい時代に突入していきます。
“金融危機” 1997年
閉塞感(へいそくかん)が深まっていくなか、平成9年=1997年には、金融危機が顕在化します。山一証券や北海道拓殖銀行など、名だたる金融機関が相次いで経営破綻し、日経平均株価は、1998年10月に1万2000円台まで落ち込みました。
その後、アメリカを中心としたいわゆる「ITバブル」によって、2万円台を回復する場面もありましたが、2001年、世界の株式市場が激しく動揺します。
“同時多発テロ” 2001年
きっかけは9月11日にアメリカで起きた同時多発テロ事件でした。翌日の日経平均株価は急落。当時としては、およそ17年ぶりに終値で1万円を割り込みました。
“イラク戦争” 2003年
さらに、2003年、イラク戦争が始まると、日経平均株価は世界経済の先行きに対する懸念から7600円台に下落しました。
“リーマンショック” 2008年
その後、景気の緩やかな回復を背景に一進一退を繰り返しながらも1万8000円台まで値を戻しますが、2008年、アメリカ発のリーマンショックが直撃。未曽有とも言える世界的な金融危機によって、その年の10月、日経平均株価は取り引き時間中に一時、6994円をつけました。
“最安値” 2009年
翌2009年3月10日の終値、7054円98銭は、バブル崩壊後の最安値です。その後も、東日本大震災、歴史的な円高、出口の見えないデフレなど、日本経済は数々の苦難に直面し、国内の株式市場は長期低迷に陥っていきます。
“アベノミクス”への期待 2012年
ところが、2012年、東京市場に、海外からの大量のマネーが集まり出します。当時の安倍政権の経済政策、いわゆる「アベノミクス」が、投資家たちの期待を押し上げたのです。
“29年ぶりの高い水準” 2019年
市場の予想を超えた日銀の大規模な金融緩和は総裁の名前から「黒田バズーカ」と呼ばれ、株価は一転して上昇傾向となりました。
景気の回復も続いたことで、おととし12月30日の日経平均株価は2万3600円余りに。年末の終値としては、当時、29年ぶりの高い水準となりました。
“新型コロナウイルス” 2020年
これに対して、日銀は、複数の株式を集めてつくるETF=上場投資信託の買い入れ量を倍増させるなどの追加緩和策を決定。アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会やヨーロッパ中央銀行も相次いで金融緩和策を強化したことで、株価は上昇基調を取り戻していきました。
そして、去年の末、日経平均株価は終値で2万7500円余りまで上昇し、バブル崩壊後の最高値を更新しました。去年1年間の日経平均株価の高値と安値の差は1万1000円を超え「ジェットコースター」に例えられるほどでした。
“実体経済とのかい離” 2021年
ことしに入って早々に緊急事態宣言が発令され、新型コロナの収束が見通せない状況が続いているにもかかわらず、期待が先行する形でバブル景気のころの水準まで株価が上昇していることに市場関係者からは「実体経済とのかい離が一段と進んでいる」として警戒する声も出ています。
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2021-02-15 07:36:04Z
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