2021年6月24日、ホンダは新型シビックの日本仕様(5ドアハッチバック)を世界初公開した。…といっても公開されたのは外観&内装デザインと主な仕様のみで、価格と「発表発売日」については未発表(「2021年秋」とだけアナウンス)。
今回明らかになった新型シビックの情報を整理してお伝えしつつ、ホンダの国内販売ラインアップの変化や「タイプRどうなるの」という話をお届けします。
文/渡辺陽一郎、ベストカーWeb編集部 写真/佐藤正勝
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■紆余曲折、運命と市場に翻弄されるシビック
クルマに興味のない人でも、シビックの名称はご存知だと思う。
ホンダの主力車種で、初代モデルの発売は1972年に遡る。1973年には希薄燃焼方式のCVCCを加え、厳しい排出ガス規制にも早期に対処した。北米でも販売され、今のホンダ車を象徴する環境性能の優れたグローバルカーであった。
この後もシビックは堅調に売れて、1983年に登場した3代目は、コンパクトなボディに広い室内を備えた。外観もカッコ良く、上質なデザインと優れた空間効率を両立させた。
ところが2000年に発売された7代目は、人気の高かった3ドアを廃止して車内の広い5ドアとセダンになり、売れ行きに陰りを見せた。2001年には低価格で車内の広い初代フィットが発売され、絶好調に売れてシビックは需要を奪われてしまう。
2005年登場の8代目は3ナンバーサイズのセダンのみになり、ますます売れ行きを下げた。その結果、2010年にシビックは国内販売を終えた。
この後、9代目は国内では売られず、2017年に10代目が復活した。当初は国内の寄居工場で生産されるセダンと輸入車のハッチバックをそろえたが、2020年にセダンは終了してハッチバックのみになった。
ちなみに今から30年前の1991年には、シビックは1か月平均で1万4000台以上を販売していた。今のフィットを上まわり、約1万7000台のN-BOXに迫ったが、現行シビックの月販台数は1000台以下だ。
■最近のホンダ車らしい「顔」になったが…
まさに波乱万丈のシビックだが、11代目にフルモデルチェンジすることになった。2021年6月24日に概要が公表されたが、細かなデータと価格は未定だ。納車をともなう「発売」は2021年秋になるという。(編集部註/今秋発売するのは純ガソリン仕様のみで、HV仕様である「e:HEV」と「タイプR」は「2022年登場」と告知された。詳細は後述する)
新型シビックは、基本的には従来型のクルマ造りを継承する。ボディタイプは(日本仕様は)5ドアハッチバックのみで、エンジンは直列4気筒1.5Lターボが用意された。グレードはLXとEXの2種類になる。2022年にはハイブリッドのe:HEVと、スポーツモデルのタイプRを加える予定だ。
外観は今のホンダ車の流れに沿ったデザインだ。フロントグリルを直立させて、顔立ちをハッキリさせている。ボディを側面から見ると、フロントピラー(柱)を従来型に比べて50mm後退させた。室内側に引き寄せることで、ボンネットを長く見せている。このデザインは最近のセダンの流行でもある。
フロントピラーの後退により、左右方向の前方視界も拡大した。従来型は84度だが、新型は87度になった。ボンネットの両端も25mm低く抑えられ、これも前方を見やすくしている。
運転席に座って前方を眺めると、左右の視界が開け、ボンネットも良く見える。車幅やボディ先端の位置も分かりやすい。
ボディの側面については、従来型ではサイドウインドーの下端を後ろに向けて持ち上げたが、新型では水平に近づけた。後席の部分では、サイドウインドーの下端を35mm低く抑えた。
そのために後席に座った時、従来型に比べると閉鎖感が抑えられている。サイドウインドーは、後端部分にリヤクォーターガラスを装着したから、水平基調と相まって後方視界も向上した。今のホンダ車は、フィットを筆頭に安全性を左右する視界を向上させており、新型シビックもその流れに沿っている。
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2021-06-24 01:00:00Z
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