オンキヨーホームエンターテイメント(大阪府東大阪市)は13日、大阪地裁に自己破産を申請した。負債総額は約31億円。同社は業績不振から2021年8月に上場廃止になっていた。かつて主力だったミニコンポなど据え置き型のオーディオ機器から、スマートフォンなどで音楽を視聴するスタイルの変化に対応しきれなかった。
3月にはスピーカーのOEM(相手先ブランドによる生産)事業や音響製品の販売代理事業などを手掛ける主要子会社2社の自己破産も申請していた。
残る事業は売却済みの旧子会社の経営管理業務の受託が中心で、実質的な事業活動はなくなっていた。同社は「小規模にビジネスを続けようとしたが、資金繰りの悪化を止められなかった」と説明する。
同社は1946年創業でオーディオブームを支えた。2000年代に入りアップルの携帯音楽プレーヤー「iPod」やスマホの普及で市場環境が一変。ステレオセットやコンポといった従来型のオーディオ機器の市場が縮小し、業績は悪化していった。
業績不振で債務超過が続き上場廃止の懸念が出た21年1月には、英領ケイマン諸島の投資ファンドへの新株予約権の割り当てを決定。62億円相当を調達できる見込みだったがファンドの権利行使が一部にとどまり、22年3月期に2期連続の債務超過に陥った。
それでも会社の存続を模索しようと祖業の家庭向けAV事業をシャープと米音響機器大手のヴォックスに売却。同月にイヤホン・ヘッドホン事業も投資ファンドに売却した。「あらゆる可能性を模索したが、債務を完済できなかった」(同社)
帝国データバンク大阪支社の昌木裕司情報部長は「ヘッドホンやイヤホンなど様々な事業で生き残りをはかろうとしたが中途半端だった。タイミングも後手に回った」と指摘する。
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2022-05-13 08:43:39Z
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