三菱商事は再生可能エネルギーを拡大し、欧州で先行するノウハウを導入する
三菱商事と中部電力は25日、オランダ電力会社エネコの買収に向けて優先交渉権を獲得したと発表した。買収額は約5000億円。2020年6月までに株式を取得する。三菱商事が80%、中部電力が20%を出資する共同出資会社を設立。エネコが民営化するのに伴いオランダの44の自治体から全株式を買い取る方向だ。三菱商事は再生可能エネルギーを拡大するほか、欧州で先行する再エネのノウハウを日本に導入する。
エネコは発電事業のほか電力・ガスの売買取引(トレーディング)、小売事業を展開する。電力・ガスの小売件数ではオランダやベルギー、ドイツで600万件の契約を有する。オランダではシェア2位、ベルギーではシェア3位の契約件数がある。
発電事業では再エネで陸上風力や洋上風力を中心に120万キロワットの持ち分容量を持つ。5年以内に約2倍の260万キロワットまで高めることを計画している。このほか小型ガス火力発電で43万キロワット、熱電併給(コージェネ)事業で40万キロワットを持つ。
買収が完了すれば三菱商事の再エネの持ち分容量は約2.5倍の300万キロワットになる。発電量ベースでみると、同社の再エネ比率は10%だったのが15%に高まる。また、現在開発中のエネコの再エネ案件が稼働する20年代前半には約20%になる。
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2019-11-25 08:30:00Z
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