文具大手のコクヨは15日、約38%を出資して持ち分法適用会社としている同業のぺんてるへの出資比率を50%超に高めて子会社化すると発表した。ぺんてる経営陣が、コクヨに無断で他社との資本提携を計画していることが判明したためとしている。ぺんてるはこれに対し、「容認できず、強く抗議する」などと反発している。
ぺんてるは非上場で、持ち株会や取引先、OBらが株式を保有している。コクヨは12月15日まで、1株あたり3500円で上限を設けずに買い取る。50・1%分を保有できた場合の取得額は38億4200万円となる。コクヨは臨時株主総会の開催を求め、ぺんてる経営陣を刷新することも視野に入れる。
コクヨは5月、ぺんてる株を保有していた投資ファンドを101億円で買い取って筆頭株主となり、9月に直接保有に切り替えた。
具体的な提携策を協議してきたが、コクヨによると10月に2回、ぺんてるを表すとみられる「PE社」が、「PL社」との資本提携を検討しているとの匿名の投書が寄せられた。
ぺんてるは過去に、同業のプラス(PLUS)との提携を検討していた経緯がある。「PL社」がプラスかどうかについて、コクヨは「確認していない」、プラスは「コメントできない」としている。
東京都内で記者会見したコクヨの黒田英邦社長は「(資本提携を)実行に移している可能性が高いと判断した。経営資源を注入し、ぺんてるの経営改善に参画する」と述べた。
ぺんてるは15日夜、コクヨの発表を受けて「他社との協業や提携の検討は、自主的に判断すべきことだ」などとするコメントを発表した。
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2019-11-15 12:25:00Z
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