Minggu, 31 Mei 2020

新型コロナ:企業の短期借入金11.9%増 1~3月、手元資金厚く - 日本経済新聞

財務省が1日発表した1~3月期の法人企業統計の速報によると、全産業(金融・保険業を除く)の短期借入金は前年同期に比べて11.9%増え、166兆6019億円となった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて当面の運転資金を確保する動きが広かった。現預金も1.3%増。業績悪化に備えて企業は手元流動性を厚くしている。

短期借入金の伸び率はリーマン・ショック直後の2009年1~3月期以来の大きさとなった。企業は売上高が急減しても従業員の給与などの支払いは続く。政府がコロナ対策として企業の資金繰り支援の拡充を急いだ時期にあたり、企業が資金を借りやすくなったことも影響していそうだ。

現預金と有価証券を合わせた手元資金の水準を全産業でみると、平均売上高の約1.9カ月分となっている。

全産業の売上高は前年同期比3.5%減の359兆5572億円と、3四半期連続のマイナスとなった。経常利益は32.0%減の15兆1360億円。4四半期連続で前の年の水準を下回った。下げ幅は09年7~9月期以来の大きさだった。

ソフトウエアを含む設備投資は4.3%増の16兆3525億円。増加は2四半期ぶり。電気業や運輸業で大型投資があり全体を押し上げた。財務省は「設備投資は長期的な判断も必要で、足元の景気だけを反映するわけではない」と説明した。

今回の調査はコロナの影響で会計処理が遅れた企業が多く、回答率は通常時より10ポイント程度低い61.4%(金融・保険業除く)だった。財務省によると1995年以降で最低の水準だという。特に資本金1000万円以上1億円未満の中小企業の回答率が50%台と低い。

苦境にある中小企業の業績を十分に反映できていない可能性がある。このため財務省は1~3月期調査の公表を2段階に分け、7月末をメドに確報値を発表するとしている。

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2020-06-01 01:03:01Z
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