Rabu, 05 Februari 2020

ドコモ・メルカリ提携で『最強Pay』が誕生する可能性(石野純也) - Engadget 日本版

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ドコモとメルカリ、およびメルカリ傘下のメルペイが、業務提携に合意しました。出資などが絡む資本提携ではありませんが、メルカリとdアカウント、dポイントだけに止まらず、メルペイとd払いの残高連携などにまで踏み込むなど、幅広い分野での提携が実現します。まだ提携に合意した段階で、特に決済関連は「未定」のことが多い印象ですが、その将来像を予想してみます。

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▲ガッチリ握手を交わしたメルカリの山田CEO(左)とドコモの吉澤社長(右)

まず、確定しているのが、加盟店の共通化と共同での加盟店開拓です。両決済サービスに対応する共通コードの導入も検討しているようです

コードの共通化に関しては、d払いやメルペイが「クラウドペイ」を採用することですでに実現していました。ドコモがプッシュしているのも、このクラウドペイです。

一方で、このままの形だと、敵に塩を送ることにもなりかねません。LINEはPayPayを擁するZホールディングスと経営統合を予定しているため、結果として、キャリアとして競合するソフトバンク陣営を利する形になるからです。また、同サービスはau PAYにも対応する予定です。

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▲2社で加盟店の共通化を進める

ここからは予想になりますが、クラウドペイに対応していたのは、d払いとメルペイ、LINE Pay、au PAYの4サービスのみ。であれば、あえてクラウドペイを担がずとも、ドコモとメルペイでコードを共通化してしまえば、他陣営を利することなく勢力を拡大できます。発表会後の囲み取材で、ドコモの担当者がd払いとメルペイの手数料差を問われた際に、「3.24%という手数料はあくまでクラウドペイのもの」と答えていたのがそのヒントになるのかもしれません。提携後は、メルペイ側の手数料である1.5%にある程度寄せ、自前での開拓を進めていく可能性もありそうです。

d払いとメルペイ、双方の残高を連携させることも発表されています。連携に伴い、メルペイ側はポイントプログラムとして、dポイントを採用する予定です。ただし、現時点での詳細は未定とのこと。残高連携については、開始時期も明言されませんでした。

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▲お互いのウォレット内にある残高の連携を行う予定。メルペイは、dポイントも採用する

一見すると、d払いとメルペイが合体し、「dメルペイ」ないしは「dメル払い」が爆誕......のようにも思えますが、メルカリの山田進太郎CEOは、統合との見方を否定。「両社の加盟店やサービスをシームレスにすることを考えているが、その先は未定の部分が大きい」と言います。実際、どの程度、シームレスになるのかにもよりますが、たとえばd払いアプリ上でメルペイ残高を選択できたり、逆にメルペイアプリ上でd払いの残高を選択できたりするようなイメージが当たらずも遠からずといったところでしょう。

会見ではあまり多くが語られませんでしたが、d払いとメルペイは、お互いに補完できる部分も少なくありません。一例を挙げると、残高にチャージできる銀行の数。d払いはドコモ口座を統合する形で、残高を持てるウォレット機能に対応しましたが、いかんせん、対応する銀行の数が少なく、使い勝手は正直微妙です。残念ながら、筆者が口座を持つ銀行もすべて非対応で、預金から直接チャージができません。

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▲d払いは対応銀行がやや少なめ

これに対し、メルペイは対応する銀行がズラリと並んでおり、地方銀行やネット銀行などもかなりフォローしています。あと払いはお金を管理しづらいので嫌というユーザーでも、銀行口座からのチャージなら、デビットカード感覚で使うことが可能。その際には、やはり対応銀行の数が多いのは武器になります。メルペイでチャージして、d払いで支払うといったことができれば、利便性も上がるはずです。

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▲メルペイはスクロールさせまくらないとページ下にたどり着けないほど、対応銀行が多い

また、メルペイはコード決済そのものではなく、あくまでコード決済はお金の出口の1つという位置づけです。むしろコード決済は後から対応した機能で、当初はプリペイドの非接触決済iDとして残高を使う形に一本化されていました。この機能を応用すれば、連携後は、ドコモ側で貯めたdポイントをメルペイのiDとして利用できる可能性も出てきます。

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▲メルペイは、iDとコード決済で残高を共有しているのが便利

もっともドコモも、「dカードmini」をリブランドする形で「d払い(iD)」にしており、2段階目のステップとして、残高をコード決済のd払いと共有できるようにする旨を発表しています。これは、メルペイのiDと同様の機能。あくまで予想ですが、メルペイとの連携とタイミングを合わせてくる可能性もありそうです。その方が、残高やポイントの扱いを統一させやすくなるからです。

逆にd払い側は、残高の送金に加えて、dポイントを他のユーザーに送る"送ポイント"が可能なのがメルペイにはない特徴。メルペイについた残高でワリカンの代金などを支払いたいとき、d払いで送金できれば便利かもしれません。ミニアプリをいち早く実装したのもd払い魅力。現時点では、タクシーと自転車にしか乗れませんが、今後は吉野家やローソンでd払い上から事前オーダーができるようになる予定。ドコモの吉澤和弘社長は、「スーパーアプリの定義が分からない」とバズワードを使うことを否定していましたが、ミニアプリが増えてくれば、いわゆるスーパーアプリと呼べる存在になりそうです。

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▲数はまだ少ないが、ミニアプリに対応しているのもd払いの魅力

このように、d払いとメルペイは、お互いに足りない機能を補完し合える関係です。連携が実現すれば、「俺の考えた最強の何とかPay」に大化けする可能性もあるでしょう。機能面だけでなく、何とかPayの魅力である還元も、ドコモの強みです。ドコモ側はキャリアとしての有り余る資金力を生かし、バラまき......もとい、お得な還元施策を展開しています。

たとえば、d払いは通常で0.5%のdポイントがつくほか、dポイントカードを提示すれば、さらに0.5〜1%程度のポイントがつきます。ドコモ回線を契約していると、さらに還元率は上がります。各種キャンペーンも実施しており、とにかく貯まりまくるのが特徴。対するメルペイは、通常時は還元がなく、不定期に実施されるキャンペーン頼みといったところ。定期的に使い続けるモチベーションが、やや薄いと言えます。

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▲"気持ちのいいキャッシュバック"はキャリアが得意とするところ

連携後は、メルペイがdポイントを採用するため、お得感は上がりますが、やはり大盤ぶるまいのキャンペーンはキャリアが得意とするところ。dポイントを貯めやすくなるという意味では、メルペイユーザーにもメリットが大きいはずです。とは言え、どのように連携していくのかの詳細は未定。連携の過程で、一部の機能がなくなってしまうおそれもあり、予断を許しません。連携開始がいつになるのかも不透明ですが、今後の展開を楽しみにしておきたいところです。

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2020-02-05 05:39:22Z
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