米連邦準備制度理事会(FRB)が25日に公表した4、5両日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、株高が続く状況にあっても、資産価格上昇が金融の安定性に突き付けるリスクを巡り、スタッフの懸念が以前よりも後退している様子が示された。
議事要旨によると、低金利水準を考慮すれば、資産のバリュエーションは「緩やか」と見受けられるとする判断をスタッフは下した。7月28、29両日のFOMC議事要旨では、資産のバリュエーションの圧力について「顕著」と表現されており、この間の認識の変化が浮き彫りとなった。
この期間にS&P500種株価指数は約7%、米10年債利回りは20ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)それぞれ上昇。株高はそれ以降も続き、今週には過去最高値を更新した。
金融安定性のリスクに関する連邦準備制度の評価は、金融政策のスタンスを決める上で一定の役割を果たす可能性がある。債券購入プログラムが将来的に経済生産に一段と大きな打撃をもたらしかねない資産価格バブルや過度のレバレッジにつながると判断した場合、当局者の一部は債券購入を通じたさらなる景気刺激に消極的になると考えられるためだ。
議事要旨によれば、今月のFOMC会合では債券購入の戦略について「かなり早い時期」にさらなるガイダンスを示すことが議論されたものの、直ちに調整する必要性はないとの判断が下された。
こうしたガイダンスの強化が12月15、16両日のFOMCで取り上げられるか、当局者は明確なシグナルを発しようとしていない。だが、直近のFOMC以降、そのような取り組みの必要性を裏付ける情勢が続いている。米経済が新型コロナウイルス感染再拡大に見舞われるとともに、トランプ政権がFRBの緊急融資プログラムの一部について延長を拒否したことが挙げられる。
パウエルFRB議長自身も以前、資産価格の行き過ぎや他の金融の脆弱(ぜいじゃく)性が経済に及ぼすリスクに言及したことがあったが、最近ではこうした懸念は後退した様子だ。議長は9月4日のナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)とのインタビューで、株価の水準についてのコメントを避ける一方で、低金利が必ずしも資産バブルにつながるわけではないとの考えを示した。
原題:
Fed Staff Show Less Asset Price Worry as Bond Buying Is Debated(抜粋)
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2020-11-26 02:48:00Z
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