【ワシントン＝塩原永久】２４日のニューヨーク株式市場のダウ工業株３０種平均は続伸し、前日からの上げ幅が一時４００ドルを超えて、取引時間中に史上初めて３万ドルを突破した。バイデン次期米大統領への政権移行が正式に始まったことや、バイデン氏が景気刺激策に積極的な経済閣僚を指名すると伝わり、幅広い銘柄で買いが広がった。
午前１０時現在は前日比３４７・８６ドル高の２万９９３９・１３ドル。ハイテク株主体のナスダック総合指数は３・１５ポイント安の１万１８７７・４８。
米大統領選での敗北を認めていないトランプ大統領が、正式にバイデン次期政権への移行手続きを容認。選挙後の混乱を不安視していた投資家が買い進めた。
バイデン氏が財務長官にイエレン連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）前議長を指名する方針だと報じられ、市場で金融緩和や財政支出による景気支援に前向きだとみられるイエレン氏への期待も膨らんだ。
また、新型コロナウイルスのワクチン開発で、複数の欧米企業が良好な治験結果を相次いで公表し、経済活動の正常化に向けた楽観的な見方が広がっていた。
銘柄別では、ＪＰモルガン・チェースなどの金融株や、航空機大手ボーイングの上昇が目立っている。
ダウ平均は今年１月、いったん２万９０００ドル台に乗せたが、新型コロナ流行で一時１万９０００ドルを割り込んだ。その後、米政府による景気対策や経済活動の再開に伴い、上昇基調を取り戻す展開となっていた。
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2020-11-24 16:29:00Z
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