ニューヨーク証券取引所=ロイター
【ニューヨーク=後藤達也】24日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均が一時、史上初となる3万ドルを付けた。米政権の移行作業が始まったことを好感し、幅広い銘柄が買われている。新型コロナウイルスの感染が拡大しているが、ワクチン開発も進展し、景気敏感株を中心に買う動きが勢いづいている。
米東部時間午後3時20分過ぎのダウ平均は前日比440ドル高の3万32ドルと節目の3万ドルを上回って推移している。ボーイングやJPモルガン・チェース、シェブロンの上昇が目立つ。
トランプ米大統領は23日、大統領選で当選を確実にした民主党のバイデン前副大統領への政権移行の手続き開始を容認した。トランプ氏は敗北を認めていないが、市場は政権移行を巡る不透明感が和らいだと受け止めている。24日の東京市場では日経平均株価が638円高と大きく値上がりし、29年6カ月ぶりの高値を付けた。
ダウが初めて2万ドルを付けたのは2017年1月で、4年弱で株価は1万ドル(50%)上昇した。アップルなど巨大IT(情報技術)企業が株高をけん引してきた。
コロナ感染の急拡大の影響でダウ平均は3月に1万8591ドルまで急落した。だが政府や米連邦準備理事会(FRB)の政策対応を追い風に膨張したマネーが株式市場に流れ込んだ。3月の安値からの上昇率は6割超に達する。特に11月3日の米大統領選以降は上昇が加速。11月の上昇率は13%で、月間では1987年1月以来の大きさだ。
24日のニューヨーク市場は米国株のほか、原油先物や銅先物、新興国通貨も上昇。投資家心理が改善し、リスク資産を買う動きが強まっている。
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2020-11-24 16:25:51Z
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