【NQNニューヨーク=川上純平】6月30日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比253ドル88セント(0.8%)安の3万0775ドル43セントで終えた。同日発表の5月の米個人消費支出(PCE)で消費の伸び鈍化が示され、景気の減速懸念が強まった。半面、四半期末の機関投資家の資産配分見直しに伴う資金流入への期待は相場を下支えした。上半期(1~6月期)のダウ平均の下落率は60年ぶりの大きさだった。
個人消費支出は前月比0.2%増と4月(0.6%増)から減速し、市場予想(0.4%増)も下回った。一方、米連邦準備理事会(FRB)が物価指標として重視するPCE物価指数は総合の上昇率が前年同月比6.3%と4月から横ばいだった。「物価が高止まりし、消費の勢いは想定より弱い」(JPモルガンのダニエル・シルバー氏)との声があった。FRBは当面、積極的な利上げを継続する見通しで、一段と景気が減速するとの懸念が強い。
建機のキャタピラーや航空機のボーイング、金融のゴールドマン・サックスなど景気敏感株の下落が目立った。ソフトウエアのマイクロソフトやスマートフォンのアップルも安い。朝方に発表した2022年3~5月期決算が大幅減益だったドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスは7%安と急落した。
上半期のダウ平均は15.3%安と大幅に下落した。上半期の下落率としては1962年以来、60年ぶりの大きさとなった。高インフレの抑制を最優先するFRBが積極的な金融引き締めに動いた。ロシアのウクライナ侵攻や新型コロナウイルス対策の中国の都市封鎖など悪材料が重なり、投資家がリスク資産の持ち高を落とす動きが加速した。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4日続落した。前日比149.157ポイント(1.3%)安の1万1028.736で終えた。半導体のエヌビディアや電気自動車のテスラなど主力株が軒並み下げた。上半期は29.5%安となり、上半期の下落率としては過去最大となった。
多くの機関投資家が運用指標にするS&P500種株価指数は上半期に20.6%安となった。下落率は上半期として1970年以来の大きさだった。
https://news.google.com/__i/rss/rd/articles/CBMiPGh0dHBzOi8vd3d3Lm5pa2tlaS5jb20vYXJ0aWNsZS9ER1haUU9HTjAwMDAxX1IwMEMyMkE3MDAwMDAwL9IBAA?oc=5
2022-06-30 20:22:02Z
1478214087
Tidak ada komentar:
Posting Komentar