大手損害保険会社に企業向け保険料の事前調整問題を巡る新たな疑惑が浮上した。既に問題化している東急向けに加え、石油元売りや鉄鋼会社向けでも価格調整の疑いが明らかになったと一部で報じられ、損保持ち株会社の株価は大幅に下落した。
東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険の4社は、既に東急向けの保険料を事前調整していた問題で金融庁から報告命令を受けている。
日本経済新聞は2日付朝刊で、損保各社による調査の中で、ENEOSなど石油元売り、成田国際空港会社、JR東日本、首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)などとの取引でも疑惑が浮上したと報じた。各社は7月31日までに金融庁に一部案件について報告したもようだとしている。
この報道についてSOMPO、MS&AD、東京海上Hの各広報担当者は、現時点で確認・調査中としてコメントを控えた。
報道を受け、2日の大手損保の株価は下落して始まり、その後も下げ幅を拡大。SOMPOホールディングスが一時前日比5.1%安、MS&ADインシュアランスグループホールディングスが同4.9%安、東京海上ホールディングスが同6.1%安となり、それぞれ同日の安値圏で取引を終了した。
日経新聞は同日午後、金融庁が大手損保に追加の報告徴求命令を出す方針を固めたと報じた。価格調整が横行していた可能性が高まったため、報告を求める範囲を広げるという。報道について金融庁の担当者はコメントを控えた。
証券ジャパン調査情報部の大谷正之部長は、いろいろな業種で価格調整を行っていた可能性が出てきており、行政処分の有無など「不透明感が高まっている」と指摘。「特に外国人投資家はこうしたスキャンダルを嫌う傾向にあり、一度様子を見ようという動きが株価の下げにつながっているのではないか」と述べた。
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(株価を更新し、金融庁による追加の報告命令方針に関する報道について加筆しました)
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2023-08-02 00:39:09Z
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