[東京 20日 ロイター] - 最高経営責任者(CEO)からの退任を決めた三菱自動車(7211.T)の益子修会長兼CEO(70)は20日会見し、日産自動車(7201.T)、仏ルノー(RENA.PA)とのアライアンスについて「引き続き会長として責任を持つ」と述べた。
提携戦略の策定を担う組織「アライアンスオペレーティングボード」のメンバーも自らが引き続き務めるという。
益子氏は、特にアライアンスは「監督と執行の両面に与える影響が大きい。引き続き会長として代表執行役を兼務し、責任を持って担当する」と語った。
三菱自は17日、益子氏が6月の定時株主総会、その後の取締役会の承認をもってCEOを退き、代表権のある会長にとどまると発表。後任にはインドネシア子会社の加藤隆雄社長(57)が就く。株主総会では監査役会設置会社から指名委員会等設置会社への移行も諮る。
益子氏はCEO交代を決めた理由について、会長とCEOを分け監督と執行を分離するのが望ましいこと、業績が順調に回復軌道にあること、若返り──の3点を挙げた。新たな中期経営計画の策定は「実行に責任を負う次のリーダーに委ねたい」と話した。
後継者については「2016年の臨時株主総会ごろから頭にあったが、本格的に考え始めたのは昨秋からだった」という。
<加藤・次期CEO「三菱らしさ追求でアライアンス活用」>
後任の加藤氏は1984年に三菱自へ入社、生産畑が長く、2015年に子会社の社長に就任した。仏グループPSAとのロシア合弁車両組み立て工場の立ち上げにも携わった。会見に同席した加藤氏は「三菱らしさを追求するためにアライアンスを活用し、競争力を磨き、着実な成長を遂げたい」と語った。
益子氏は加藤氏について「自動車メーカーの根幹となすモノづくりの知見と誠実な人柄から(後任に)ベストと判断した」と説明。「日本とは法制度や環境が異なる中で、パートナーから熱い信頼を得ている。単に海外経験が豊富という以上に、自動車会社のリーダーとしての経験を積んでいる」と評価した。
益子氏は三菱商事(8058.T)出身で、04年に業績不振の三菱自へ送り込まれ05年に社長就任。独ダイムラークライスラーによる資本提携打ち切りにも遭い、再建に奔走した。14年に会長兼CEOに就いたが、16年には燃費不正で当時の社長が辞任し社長も兼務した。
同年、資本を受け入れた日産のカルロス・ゴーン前会長が三菱自会長も兼務し、益子氏は社長兼CEOとなったが、昨年11月のゴーン前会長逮捕後、会長に就いていた。三菱自は17年に社長職を廃止している。
*情報を追加し、写真を差し替えました。
白木真紀
https://jp.reuters.com/article/mitsubishi-motors-masuko-idJPKCN1SQ0NM
2019-05-20 08:20:00Z
52781729451831
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