住宅金融支援機構が提供する長期固定金利型の住宅ローン「フラット35」が、不動産投資に不正利用された疑いが出てきている。投資向けの資金よりは低利で借りられるため、実際には住まずに投資にまわす住宅の借り入れに使う事例があるようだ。石井啓一国土交通相は7日の閣議後の記者会見で、機構に再発防止を指示したと明らかにした。
フラット35は自ら居住する目的で住宅を購入する人に対し、機構と提携した民間金融機関が資金を貸し出す。35年間の長期にわたり、低い固定金利で借りられることが特徴だ。第三者に貸し出す投資用不動産を取得するための利用は認めていない。
機構は「不正が疑われる事例があるため調査中だ」としている。国交省も現時点では調査中との立場だ。そのうえで石井国交相は「本来の目的を逸脱した利用は遺憾だ」と語った。投資目的の借り入れだと確認できれば、資金の一括返還を求めることになる。
住宅ローンを手がけ、フラット35の取り扱いで最大手のアルヒは7日、融資の審査を厳格化したと発表した。2019年春から、新規に案件を仲介する不動産会社の担当者と直接面談して顧客の管理体制などを確認している。今年初めからは機構とともに融資の調査に乗り出した。現時点では同社が主体となって関与する案件で不正は見つかっていないという。
投資用不動産への融資をめぐっては、スルガ銀行で審査書類の改ざんなどの不正が横行していたことが18年に表面化した。不動産会社が顧客を誘導する形で不正に関与、主導した事例が多いとされる。金融機関側でも、顧客の不正を防ぐ対策の強化が不可欠になっている。
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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44498140X00C19A5EE9000/
2019-05-07 13:00:00Z
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