近鉄グループホールディングス(HD)は3月25日、保有するホテル8件を、投資ファンドのブラックストーングループに譲渡すると発表した。譲渡後も運営は続ける。新型コロナウイルスの影響でホテル事業が苦戦する中、「アセット(資産)を保有する経営」から方針を転換し、一部のホテルでは、運営に特化した「ノンアセット経営」を進める。
譲渡するホテルは「都ホテル 京都八条」(京都市)、「ホテル近鉄ユニバーサル・シティ」(大阪市)、「都ホテル 博多」(福岡市)、「神戸北野ホテル」(神戸市)、「都リゾート 志摩 ベイサイドテラス」「奥志摩 アクアフォレスト」(いずれも志摩市)、「都ホテル 岐阜長良川」(岐阜市)、「都ホテル 尼崎」(尼崎市)の8件。帳簿価額は合計約423億円(2020年3月末時点)。
10月1日に譲渡を予定している。譲渡額は非公開。近鉄グループHDは「ブラックストーンとの協業により、ホテル運営に特化した事業戦略を展開し、さらなる成長を実現する」としている。
取引の対象外である「ウェスティン都ホテル京都」「シェラトン都ホテル東京」「シェラトン都ホテル大阪」「大阪マリオット都ホテル」など16件は、近鉄グループHDが引き続き経営していく。
同社が2月に発表した21年3月期第3四半期(20年4〜12月)連結決算は、売上高が前年同期比47.0%減の4833億円、営業損益が596億円の赤字(前年同期は505億円の黒字)、純損益が354億円の赤字(同313億円の黒字)と減収減益だった。
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2021-03-25 05:06:00Z
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