「たん、たん、たん」と歌うテレビCMが頭にこびりつく、新型コロナのPCR検査サービスが絶好調の「にしたんクリニック」。連携して検査を手がけるのは、「イモトのWiFi(ワイファイ)」で知られるルーターレンタル会社「エクスコムグローバル」だ。コロナ禍で海外旅行が蒸発し、売上高98%減の大ピンチからの逆転劇を果たした軌跡と秘策とは――。西村誠司社長(51)が語った。
コロナ禍で一躍広まった「にしたん」のPCR検査。立ち上げを手がけたのは、あの「イモトのWiFi」の会社でした。挑戦の経緯や、これまでの経営の道のりを社長が語る全3回のインタビューの(上)です。関連記事の(中)(下)とあわせてお読み下さい。
――昨年1月から、コロナ感染が徐々に広がりました。WiFi事業への影響は。
「まずは中国渡航に影響が出て、1月の売上高は前年比1割減、2月は3割減に。次第に中国以外にも影響が広がり、3月は半減、4月は98%減と、ほぼゼロになりました」
――その頃の切迫感は。
「『やばい』っていう危機感がいちばん強かったのは、3月前半くらい。『これは中国だけでは済まない』と悟ったときです。手持ちのキャッシュは20億円くらいで、赤字を月2億円と仮定して、耐えられるのは10カ月。資金を借りようにも、銀行からすぐには融資を受けられず、最初は難航しました」
「ただ、ある銀行が融資を決めたのを皮切りに他の銀行の融資も次々と決まり、最終的には4月中に計6行から30億円を無担保・無保証で借りられるめどがついた。2021年夏くらいまでの資金繰りがついたことで、切迫感は和らぎましたね」
――そのあとは。
「昨年5月くらいは、夏にはWiFi事業も戻ってくると予想していたんですよ。従業員の多くを休ませ、雇用調整助成金なども頂きながら、雪がやむのをじっと待てばいいと。全路線じゃなくても、ハワイとか韓国とか、渡航者が多い国で需要が戻る、という淡い期待がありました」
「でも、夏が近づいて、感染者が世界で爆発的に増えたのを目の当たりにして、回復を待つだけではダメだと思い始めました。借りた30億円も尽きてしまうかもしれないと。いまの事業にコロナが逆風なら、コロナが追い風になる事業をつくればいい。コロナが終われば、シーソーのように元の事業を回復させられると考えたんです」
一つずつ集めたピース
――そこで思いついたのがPCR検査ですね。
「19年11月に、美容内科…
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2021-11-14 09:00:00Z
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