【ニューヨーク=竹内弘文】米地銀ファースト・リパブリック・バンク(FRC)は24日、2023年1〜3月期決算を発表した。3月末の預金は22年末比4割減の1044億ドル(約14兆円)に急減。資金調達コストがかさみ、純利益は前年同期比33%減の2億6900万ドルとなった。従業員を最大25%削減するほか、身売りを含めた再編を模索する。
マイケル・ロフラー最高経営責任者(CEO)は決算説明会で、3月10日の米地銀シリコンバレーバンク(SVB)の破綻以降、「前例のない預金流出に見舞われた」と述べた。新型コロナウイルス禍で預金が急増し、預金保険の対象外となる預金の比率が高いなど、SVBと似た特徴があった同行を不安視する預金者がこぞって預金引き出しに動いた。
JPモルガン・チェースなど大手米銀11行はFRCの信用不安を抑えるため、3月16日に合計300億ドルをFRCに預金した。ロフラー氏は4月以降に預金引き出しは落ち着きつつあると説明したが、21日時点の預金は1027億ドルと3月末時点よりさらに2%弱少ない水準にあるという。
預金引き出しに対応するため借入金が急増し、3月末で前年同期比7倍の1066億ドルに膨らんだ。借入金の金利は預金より大幅に高いため、受取金利と支払金利の差である利ざやは1.77%と、前の四半期から0.68ポイント縮小した。
収益環境の悪化に伴い、各種のコスト削減策を実施する。4〜6月期に従業員数を20〜25%減らす。同行の従業員数は22年末時点で約7200人だった。ロフラー氏は「戦略的な選択肢を模索する」とも踏み込んだ。具体策については言及を避けたが、他行への身売りや出資要請を想定しているとみられる。決算発表後、24日の時間外取引でFRC株が同日終値比20%あまり下げる場面があった。
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2023-04-24 22:03:37Z
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