Jumat, 14 April 2023

NY円、反落 1ドル=133円70~80銭 米長期金利の上昇受け - 日本経済新聞

【NQNニューヨーク=戸部実華】14日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3日ぶりに大幅に反落し、前日比1円15銭円安・ドル高の1ドル=133円70~80銭で取引を終えた。米長期金利の上昇を受け、日米金利差の拡大を意識した円売り・ドル買いが優勢になった。足元でドル安が進んでいたため、週末を控えて利益確定目的の円売り・ドル買いも出やすかった。

米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は14日の講演で労働需給の逼迫やインフレの高止まりを背景に「金融政策の一段の引き締めが必要だ」との考えを示した。アトランタ連銀のボスティック総裁は同日のメディアのインタビューで5月の利上げを支持した。FRB高官らのタカ派的な発言をきっかけに米債券は売られ、米長期金利は前日比0.06%高い3.51%で取引を終えた。

14日発表の米経済指標もドル買い材料となった。3月の小売売上高は前月比1.0%減ったが、市場で注目される自動車やガソリン、建設資材、外食を除くコアの売上高は想定ほど減らず、底堅い米経済が意識されたとの見方があった。ミシガン大学が4月の消費者態度指数と併せて発表した1年先の予想インフレ率は4.6%と3月(3.6%)から上昇した。根強いインフレ圧力を背景に米金融引き締めが長引くとの見方が改めて広がった。

今週は3月の米消費者物価指数(CPI)や米卸売物価指数(PPI)がインフレ鈍化を示した。米利上げ停止が近いとの観測から、前日までドルは幅広い通貨に対して売られていた。14日は利益確定や持ち高調整のドル買いが入りやすく、対円でもドル買いが勢いづいた。

円の安値は133円84銭、高値は132円20銭だった。

円は対ユーロで5日続落し、前日比65銭円安・ユーロ高の1ユーロ=147円00~10銭で取引を終えた。

ユーロは対ドルで4日ぶりに反落し、前日比0.0065ドルユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.0980~90ドルで取引を終えた。東京市場の取引時間帯に約1年ぶりのユーロ高・ドル安水準を付けており、目先の利益を確定するユーロ売り・ドル買いが優勢だった。米金融引き締めが想定よりも長引く可能性が意識されたほか、米長期金利が上昇したこともユーロ相場の重荷だった。

ユーロの安値は1.0973ドル、高値は1.1074ドルだった。

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2023-04-14 21:58:03Z
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