来週のドル・円相場は下落する可能性が高そうだ。日本銀行の金融政策決定会合では金融政策の据え置きが予想されているが、円安が進行する中で植田和男総裁の発言にタカ派的なニュアンスが入り込むことへの警戒がある。足元の円安スピードの速さから利益確定でいったん円を買い戻す動きも想定される。
市場関係者の見方
あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジスト
- 日銀会合は政策変更なしがコンセンサスで市場も警戒していない。ただ、円安進行を受けて総裁会見でタカ派的な話がある場合には円買い戻しも
- ドル・円は上昇基調に勢いがついているため、投機勢の買いで150円を試す可能性はあるが、介入警戒感のほか、上昇スピードが速かったため徐々に上値は重くなりそう
- 米国が連邦公開市場委員会(FOMC)前のブラックアウト期間に入る中、強い経済指標が続けば米利下げ観測がもう少し後退する可能性はあるが、ドル・円は先んじてそれを織り込んだ感も
りそなホールディングス市場企画部の石田武為替ストラテジスト
- 円安が想定以上に進んできたことや4月のマイナス金利解除を見込んでいるため、今回の日銀会合から少しずつ利上げに前向きなニュアンスが植田総裁から出てくるとみている
- 円金利も反転上昇しそうな雰囲気。144~145円程度までの円高がありそう
- 3月の米利下げ織り込みが後退する見込みだが、完全に払拭することも想定しづらく、米金利もドルも上昇余地はそこまでないだろう
ドル・円 | 午後2時35分時点 |
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週間予想 (ブルームバーグ為替レート予想モデル) | 1ドル=146円05銭~150円75銭 |
1週間物予想変動率 | 10.615% |
1週間物リスクリバーサル | 1.2125%の円コールオーバー |
来週の注目材料
- 23日:日銀が金融政策発表、展望リポート公表および植田総裁の会見
来週の主な予定
- 22日:12月の米景気先行指数
- 23日:米2年国債入札
- 24日:12月の貿易収支、1月の米製造業・サービス購買担当者指数(PMI)、米5年国債入札
- 25日:40年国債入札、10ー12月の米国内総生産(GDP)、米7年国債入札、欧州中央銀行(ECB)政策金利発表
- 26日:1月の東京都区部消費者物価指数(CPI)、日銀金融政策決定会合議事要旨(12月18、19日開催分)、12月の米個人消費支出(PCE)デフレーター
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2024-01-19 05:59:42Z
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