この中で植田総裁は、最近の賃金や物価の動きについて「春季労使交渉に向けて労働組合側からは昨年を上回る賃上げを要求する方針が示されている。大企業を中心に、経営者から賃上げに前向きな発言も見られる。賃金から販売価格への波及も少しずつ広がっている」と述べました。
そのうえで、2%の物価安定目標について「先行きの不確実性はなお高いものの、見通しが実現する確度は、引き続き、少しずつ高まっている」と述べ、粘り強く金融緩和を続けることで賃金と物価の好循環を目指す考えを強調しました。
日銀は、賃金の上昇を伴った形で2%の物価安定目標の達成が見通せれば政策を転換する方針で、市場では、そのタイミングに関心が集まっています。
次回の金融政策決定会合は3月に行われますが、植田総裁は「経済のデータ、物価まわりのデータもある程度出てくる。さらに、2か月ほどあるのでさまざまなヒアリング関係の情報も入手することはできる」と述べるとともに、中小企業の賃上げについては経済の動きや大企業の動向などからも類推することが可能だという考えを示しました。
ただ、政策転換の可能性については「毎回の決定会合と同じ様に新しく入った情報をもとに適切に判断していくということしか申し上げられない」と述べ、毎回の会合で適切に判断する姿勢を示しました。
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2024-01-23 08:53:34Z
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