15日の外国為替市場で円相場は上げ幅を拡大し、対ドルで一時154円台を付けた。ニューヨーク時間午前8時半に発表の米経済指標に反応した。
円は一時1.1%高の154円76銭まで上昇。その後は155円台前半まで上げを縮小した。
ブルームバーグ・ドル指数は0.4%下落。ここ2日間で約0.6%下げている。米消費者物価指数(CPI)は前月比の伸びが予想を下回った。変動の大きい食品とエネルギーを除くコアベースでは、前月比の伸びが6カ月ぶりに鈍化した。
米CPI、4月はコア指数が前月比0.3%上昇-6カ月ぶりに鈍化
予想を下回る米CPIで2-10年物の米国債利回りは全て一時10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)余り低下。これにより日米の金利差縮小を意識した円買い・ドル売りが進んだ。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.53% | -5.4 | -1.19% |
米10年債利回り | 4.37% | -6.8 | -1.54% |
米2年債利回り | 4.75% | -6.1 | -1.28% |
米東部時間 | 9時33分 |
日銀が9日に公表した4月の金融政策決定会合の「主な意見」では、円安進行を背景とした物価上振れリスクの高まりなどを踏まえ、利上げペースの速まりを意識したタカ派的な意見が政策委員から相次いだ。その後、13日に定例の国債買い入れオペを減額。市場では6月の日銀金融政策決定会合での減額方針決定や7月会合での利上げが警戒され、円金利に上昇圧力がかかっている。
鈴木俊一財務相は14日、円安について、一般論として過度な変動をならす必要があるとの見解を示した上で、為替相場は水準に着目するのではなく安定的な推移が重要と語った。13日にはイエレン米財務長官が主要7カ国(G7)による介入には否定的な見解を明らかにしていた。
日銀の統計によると、政府・日銀は円相場が34年ぶりとなる1ドル=160円台に下落した後に154円台まで急反発した4月29日と、157円台から153円台に急伸した5月2日早朝に計8兆円超の円買い介入を行った可能性がある。
日銀の植田和男総裁は9日の講演で、物価見通しの上振れリスクが大きくなった場合、利上げのタイミングの前倒しを検討する考えを示した。総裁は7日に岸田文雄首相と会談、為替が経済・物価に与える影響について議論していた。
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原題:Dollar Drops to Session Low, Yen Climbs More Than 1% Post-US CPI(抜粋)
(第4段落以降に情報を加えます)
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2024-05-15 12:31:08Z
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