23日の日本市場では株式相場が反発し、日経平均株価は3万9000円を回復して終えた。人工知能(AI)向け半導体を手掛ける米エヌビディアが市場予想を上回る売上高見通しを示し、投資家のリスク選好が強まった。同社株は時間外取引で一時7%超上昇し、日本市場でも精密機器や電機に買いが入った。
エヌビディア、AI関連株の上昇持続に道開く-投資減速懸念が後退
日本銀行は国債買い入れオペの金額を全年限で据え置いた。これを受けて債券相場は中期ゾーン中心に上昇。外国為替市場の円相場は一時3週間ぶりの安値に下げたが、その後は堅調に推移した。
23日の国内株式・為替・債券相場の動き |
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株式
東京株式相場は反発。エヌビディアの強気見通しを手掛かりに、東京エレクトロン、レーザーテック、信越化学工業など半導体関連株が軒並み買われた。ディスコが8%高で終え、TOPIXの上昇に最も貢献した。指数を構成する2141銘柄のうち、1067銘柄が上昇、968銘柄が下落した。
大和証券の坪井裕豪チーフストラテジストは、エヌビディアの決算を受けて市場全体に安心感が出たと指摘。良好な業績が続くのかどうかが懸念材料だったとし、それが払拭(ふっしょく)されたことで半導体株はしばらく上昇を続けやすいとの見方を示した。
個別銘柄では、オアシスジャパン・ストラテジック・ファンドによる株式保有が明らかになった帝人が10%超急伸。一方、投資家の利益確定売りや中国の需要低迷の新たな兆しを受けて前日のロンドン金属取引所(LME)の銅相場が急反落し、三菱マテリアルなど非鉄金属株をはじめ資源関連株が軟調だった。
為替
東京外国為替市場の円相場は1ドル=156円台後半で取引された。日銀が国債買い入れオペを据え置いたことを受け、約3週間ぶりの安値を付ける場面があった。タカ派的な米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を受けたドル高や、実需のドル買いも円の重しになった。
ただ、売り一巡後の円は堅調に推移。大和証券の石月幸雄シニア為替ストラテジストは「きょうのオペ減額を予想していた向きは少なかったため、一時的な反応にとどまっている」と指摘。FOMC議事要旨については「思っていたよりタカ派的だったが、米消費者物価指数(CPI)の発表前の議論だったことは割り引いて見る必要がある」と述べた。
債券
債券相場は先物や中期債が上昇。日銀が国債買い入れオペで減額を見送ったことに加え、短い年限の需給逼迫(ひっぱく)が示されたことで中期ゾーン中心に買いが優勢だった。
日銀は午前の金融調節で定例の国債買い入れを通知。残存期間1年超3年以下、3年超5年以下、5年超10年以下の買い入れ額をいずれも前回から据え置いた。1年超3年以下の応札額は予定額に届かない「札割れ」となり、需給の引き締まりを示した。札割れは2013年の異次元緩和導入以降では初めて。
日銀買い入れオペ、1年超3年以下が札割れ-異次元緩和以降で初
SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジストは、オペ据え置きは長期金利の上昇速度や1%到達が理由ではないとみている。「オペ減額で金利が跳ね上がると市場が混乱し、金利上昇を止めなければならなくなるため、本丸の6月利上げが難しくなる。円安リスクと駆け引きしたのだろう」と述べた。
パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、今回1年超3年以下が札割れとなり、次回は減額となる可能性が出てきたと指摘した。長期金利は1%を巡る攻防となっているが、「流動性供給入札や、10年移行債、来月初めの10年債と10年ゾーンの供給が続くため、1%に吸い寄せられるのではないか」と述べた。
新発国債利回り(午後3時時点)
先物 | 2年債 | 5年債 | 10年債 | 20年債 | 30年債 | 40年債 | |
143円73銭 | 0.340% | 0.580% | 0.995% | 1.845% | 2.155% | 2.335% | |
前日比 | 8銭高 | -0.5bp | -0.5bp | 横ばい | +1.5bp | +1.5bp | +2.0bp |
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2024-05-23 05:31:29Z
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