[ストレーザ 25日 ロイター] - イタリア北部ストレーザで開かれた主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は25日、制裁で凍結したロシア資産をウクライナに活用する案について、6月の首脳会談での判断材料の準備を進めることで一致して終了した。具体策について言及はなかった。
ウクライナ侵攻を受けて凍結されているロシアの金融資産は約3000億ドル。
会議の終了後に発表された声明は「ロシアの凍結資産から生じる利益を巡る潜在的な手段についての議論を進めている」との表現にとどまった。
米国はウクライナに対する最大500億ドルの融資提供への支持をG7各国に働きかけてきた。ただ声明では詳細への言及はなく、融資実行の前に多くの法的・技術的な問題を解決する必要があることが示唆された。
この問題は6月中旬に南イタリアで開催されるG7首脳会議で協議される。
<中国批判>
会議では、中国の「過剰生産能力」による輸出拡大も主要議題として議論された。
声明で「中国の非市場的な政策や慣行の包括的利用について懸念を表明する。今後も過剰生産能力の潜在的な悪影響を監視し、世界貿易機関(WTO)の原則に沿って公平な競争条件を確保するための措置を講じることを検討する」と懸念を表明した。
米国は先週、中国からの電気自動車(EV)などの輸入に対する大幅な関税引き上げを発表した。
米政府はG7に同様の措置は求めていないが、イエレン米財務長官は今週、G7が中国の産業・貿易政策に反対の意志を表明することを望んでいると述べていた。
議長国イタリアのジョルジェッティ経済財務相はこの件について、見解が分かれていることを明らかにした。
<税制・為替>
多国籍企業に対するグローバルな最低税率については、来月末までに合意の第一弾の柱に署名することを目指すとした。ただジョルジェッティ経財相はこれについて、実現は困難との見通しを示した。
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2024-05-26 10:54:38Z
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