中国の不動産開発大手、中国恒大集団の危機は世界中の市場を動揺させているが、人民元はその影響を免れるとアナリストらは確信している。
人民元はほとんどショート推奨の対象になっていない。中国の貿易黒字の拡大とショートポジションのネガティブキャリー、恒大が破綻した場合に中国人民銀行(中央銀行)が介入する可能性を背景に、弱気派のアナリストの間でさえ、元安に直接賭けることを勧める声はほとんど聞かれない。
JPモルガン・チェースのアナリスト、ティファニー・ワン氏は先週、「恒大集団を巡る騒動は持続的な元安を引き起こす要因というより、元相場のセンチメントに短期的に与える打撃で済む可能性が高い」と指摘した。
この見方は直感に反しているように思われるかもしれない。恒大が抱える3000億ドル(約33兆6000億円)を超える債務は、中国の国内総生産(GDP)の2%余りに相当する上に、国内の市場やさまざまな業界のサプライヤーに影響を及ぼす可能性があることは言うまでもない。しかし同社が初めて期日までに利払いを行わなかった際、その前の4営業日でオフショア人民元は0.9%下落したものの、それ以来値を戻しており、1カ月インプライド・ボラティリティーは今月前半の水準に戻っている。
元相場が安定を取り戻した主な理由として、急落の場合に人民銀が介入する可能性が高いことを、モルガン・スタンレーのチェタン・アーヤ氏が率いるアナリストらは23日発表の調査リポートで指摘した。
大部分のアナリストは、中国の貿易黒字に助けられて人民元は今回の危機を乗り切ると考えている。貿易黒字は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まって以来、12カ月ローリングベースで50%余り拡大している。
ブルームバーグ・インテリジェンスの趙志軒氏は、「新型コロナ禍と世界的なサプライチェーンの混乱状況が長引く限り、中国の貿易黒字は引き続き人民元の押し上げ要因となるだろう」と分析した。
原題:
Whatever Happens to Evergrande, Nobody Wants to Short the Yuan(抜粋)
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2021-09-30 03:09:03Z
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