国土交通省は26日、大阪メトロ御堂筋線で来年1月24日と2月21日の金曜夜、終電時間を翌日午前2時台まで延長する実証実験を行うと発表した。訪日外国人らに夜間の観光や飲食店利用を促して経済効果を高める国の構想推進に向け、沿線エリアの消費動向の変化などを調べる。同省によると、同様の実証実験は例がない。

御堂筋線は大阪の中心部を南北に貫く主要路線で、対象は江坂(大阪府吹田市)-なかもず(堺市北区)間。現行の最終列車の運行時間以降、約2時間にわたり15分間隔で列車を増発する。最も遅くまで走る列車は、上りが午前1時47分なかもず発(同2時27分新大阪着)、下りが午前1時56分江坂発(同2時41分なかもず着)となる。

大阪市の梅田、心斎橋などの地域で、クレジットカードの決済量や人の移動状況などのビッグデータを集め、前年同時期と比べる。乗客数や運行上の課題も調べる。

大阪メトロの河井英明社長は「大阪には夜のいろいろな楽しみ方があり、実験に協力したい」と話した。(共同)