22日放送のTBS系「サンデーモーニング」(日曜・前8時)で、高市早苗総務相がかんぽ生命保険と日本郵便の保険不正販売問題を巡り、行政処分案の検討状況を日本郵政グループに漏らしたとして、鈴木茂樹総務事務次官を停職3か月の懲戒処分にしたことを報じた。
【写真】青木理氏、「桜を見る会」は「語るに落ちた」「場合によっては命取りになると思いますよ」
鈴木氏は20日付で辞職し、事実上の更迭となった。情報を漏らした相手は元総務次官の鈴木康雄日本郵政上級副社長。高市氏は「信用を失墜させる行為で誠に残念だ」と陳謝。給与3か月分を自主返納する。
番組では、2人が旧郵政省の出身で鈴木上級副社長も10年前に事務次官を務めていたことを伝えた。今回の漏洩の背景について会見で高市氏は「同じ旧郵政採用の先輩後輩という形のなかで、なにかやむを得ない事情があったんだろうと拝察します」と述べていた。
また、番組では、かんぽ生命の保険の不適切な販売を報じた昨年4月のNHKの番組「クローズアップ現代プラス」の放送後に、鈴木上級副社長がNHKへ抗議をしていたことも伝えた。さらに、かんぽ不正問題で第3者委員会の調査報告を伝え、「顧客に不利益が発生した可能性のある契約」約18万3000件のうち「法令・社内違反の疑い」が1万2836件で、この違反疑いがある契約に関与した郵便局員などに調査した結果、現段階で法令違反が48件、社内規定違反が622件が見つかったと報じた。さらに調査は終了しておらず、今後違反はさらに増える可能性があると伝えていた。
コメンテーターでジャーナリストの青木理氏は、情報漏洩問題に「なんでこんなに失礼ながら質の悪い人が次官になっていたんだろうかということなんです」と指摘した。その上で鈴木上級副社長について「NHKをある種どう喝して、あろうことか暴力団だっていったわけですね。あろうことか総務省は放送行政を統括しているんです。その権限をもっていた人がNHKにどう喝をかけて、NHKも残念ながらわび状を持っていったわけですよ」とコメントした。
さらに「で、そのNHKにいった話が取材手法が暴力団っていうんだけれども。あえて申し上げれば皮肉ですけど、1万件以上もお年寄りやだます契約があったんだったら、かんぽ生命の方がよっぽど反社会的な詐欺集団、日本最大の詐欺集団みたいなところがあるわけですね。そういうことを省みずに自分が放送行政を統括していた立場なのにNHKをどう喝する。NHKが放送した時点で改めていれば、だまされなかった人がかなりいたはず。NHKはメディアとしての役割を果たしたのに放送行政を統括する立場で圧力をかけた問題」と指摘した。
さらに今回の問題で「もうひとつ考えないといけないのは」とした上で財務省、文科省、防衛省などで不祥事が起きていることを引き合いにだし「それぞれ発生の原因は違うんだけども、トータルでいうと政権の意向にあわせて公文書改ざんしたりとか、政権が人事をものすごくグリップするもんだから、政権のお気に入りみたいな人たちがどんどん上に来て、こういう人たちが各省庁のトップにきている。そのゆがみと膿がここに来て次々と出ているんじゃないですか?っていうあたりは僕は疑問を持っていますし、その辺はメデァイが突っ込まないといけないところだと思います」とコメントしていた。
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2019-12-21 23:44:27Z
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