日本銀行は10日、金融政策決定会合で大規模な金融緩和を続けることを決めた。4月8日に任期満了を迎える黒田東彦(はるひこ)総裁にとっては最後の決定会合になった。黒田氏は会合後の記者会見で、大規模な金融緩和を続けてきた、この10年間を「経済、物価の押し上げ効果を発揮した。金融緩和は成功だった」と振り返った。
黒田氏の就任直後の2013年に始めた大規模緩和で、日銀は国債や上場投資信託(ETF)を買い入れ、大量に保有している。保有額が膨らんだことについて「負の遺産では」との質問に対し、黒田氏は「何の反省もありませんし、負の遺産だとも思っておりません」と答えた。
黒田氏は会見で、大規模緩和について「政府の政策とも相まって、経済、物価の押し上げ効果をしっかりと発揮し、物価が持続的に下落するという意味でのデフレではなくなっている」と述べた。女性や高齢者など400万人以上の雇用が増えたことや、企業で賃金体系を底上げするベースアップ(ベア)が復活したことなどを成果として強調した。
緩和が長期化したことで副作…
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2023-03-10 08:43:23Z
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