スイスの銀行UBSグループのウェルスマネジメント(富裕層向け資産運用)責任者イクバル・カーン氏は、救済合併が決まったクレディ・スイス・グループのアジアスタッフに対し、慰留のためのパッケージを来週にも提示する可能性があると伝えた。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。ライバルが混乱に乗じ、トップバンカーや顧客が流出する事態を阻止しようとカーン氏は動いている。
非公開情報を理由に関係者が匿名で語ったところでは、カーン氏は24日、香港の会場でクレディ・スイスのウェルスマネジメント責任者フランチェスコ・デフェラーリ氏と共にアジア太平洋スタッフに話をした。アジア太平洋ウェルス共同責任者エイミー・ロー氏やアジア太平洋地域担当プレジデント、エド・コー氏らUBSのアジア担当幹部も同席した。
事情に詳しい複数の関係者によれば、クレディ・スイスの元幹部であるカーン氏は同行の優秀な人材引き留めでドバイやドーハのオフィスでプライベートバンカーらと話をしている。今週には香港で運用担当者と面会したほか、シンガポールにも出張する予定という。計画は非公開で初期段階として関係者が匿名で語った。
カーン氏を通じたこうした働き掛けは、UBSによる年内の買収完了前に競合他社がクレディ・スイスの状況を利用して貴重な人材や顧客を引き抜くとUBSが懸念していることを示す。クレディ・スイスの1兆ドル(約131兆円)強の顧客資産は、ウェルスマネジメントで世界トップになるというUBSの野望を後押しする取引で大きな魅力だった。
ドイツ銀行、シティグループ、JPモルガン・チェースなどがプライベートバンカーとインベストメントバンカーの両方を増やそうとしており、クレディ・スイスの状況を生かそうと採用凍結を一部緩和していると、ブルームバーグ・ニュースが23日伝えた。
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クレディ・スイスは急きょまとめられたUBSとの取引の前から、相次ぐ主力プライベートバンカーの退社や資産流出に見舞われていた。流出は鈍化したと同行は今月に入って示唆したが、スイス国立銀行(中央銀行)から必要に応じて流動性支援を受けると発表した先週には再び増えた。
UBSとクレディ・スイスの担当者はコメントを控えた。
原題:UBS Wealth Head Khan Jets to Asia to Retain Credit Suisse Talent、UBS’s Khan Vows Retention Packages for Credit Suisse Asia Staff(抜粋)
(慰留パッケージに関する情報を追加して更新します)
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2023-03-24 04:21:16Z
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