企業向けの保険契約で、保険料を引き上げるためにカルテルを結んだ疑いがあるなどとして、公正取引委員会は19日午前、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で損害保険大手4社の立ち入り検査を始めた。公取委はこれまで任意で調査をしてきたが、事実上、資料を強制的に収集できる立ち入り検査を通じて実態解明を進める。
4社は、東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険(いずれも東京)。立ち入り検査は4社の本社や契約を仲介した保険代理店など、約20か所で行う。
関係者によると、4社は石油元売り大手のコスモ石油(東京)や火力発電大手のJERA(同)との火災保険などを巡り、保険料の見積もり合わせの際、担当者らが事前に協議するなどして、企業側に提示する額を引き上げることに合意した疑いがある。東京都などが実施した保険契約の入札でも受注会社や落札金額を決めた疑いがあるという。
この問題では、私鉄大手・東急グループ向けの保険契約で保険料を不適切に事前調整したとして、金融庁が5月以降、保険業法に基づいて4社に報告を求めた。事前調整は主に、損害時の補償額が巨額なため、複数の損保が共同で引き受ける共同保険契約で行われていたとみられる。事前調整が疑われるケースは発覚後も増え続け、少なくとも100社以上の保険契約に上る可能性が出ている。
公取委は8月、東急など2件について、任意で調査を開始し、提供された資料の分析や契約担当者らの事情聴取を行ってきたが、問題が拡大する中、立ち入り検査が不可欠と判断したとみられる。立ち入り検査では資料の提出を命令することができ、正当な理由なく拒むと、罰則を科される。
東京海上日動火災保険などは取材に「調査に協力する」などとコメントした。
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2023-12-19 04:43:51Z
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