28日の東京株式市場で日経平均株価は反発して始まりそうだ。米連邦準備理事会(FRB)が27日、物価上昇率の目標が一時的に2%を超えることを容認する新しい政策指針を決めた。ゼロ金利政策の長期化が意識され、同日の米ダウ工業株30種平均が上昇した流れを東京市場も引き継ぐだろう。ただ、夕方に予定される安倍晋三首相の会見を控え、買い一巡後は売買手控えムードが広がる可能性もある。市場では前日終値より100円程度高い2万3300円近辺が上値メドとの見方があった。
27日の米ダウ工業株30種平均は続伸し、160ドル高で終えた。取引時間中には昨年末終値(2万8538ドル44セント)を上回る場面があった。FRBの新政策指針を受け、株式市場への資金流入期待が高まった。低金利が景気回復を後押しするとの見方から、JPモルガン・チェースや航空機のボーイングが上昇した。
パウエルFRB議長は27日、カンザスシティー連銀主催の国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で講演し、物価が明確に上昇するまで利上げを見送る考えを示した。米国で当面、金融引き締めがないとの見通しが強まったことは投資家心理を強気に傾け、日本株への資金流入を促しそうだ。
米国の景気回復期待が広がり、円相場は1ドル=106円台半ばと、前日夕時点に比べ円安・ドル高が進んでいる。輸出関連株には採算改善の思惑から買いが先行するだろう。
気がかりなのは、健康問題が取り沙汰される安倍首相の動静だ。28日17時から、官邸では6月18日以来となる記者会見を開く。新たな新型コロナ対策のほか、自身の健康状態などについて説明するとみられている。
国内政治の先行きを見極めたいとの雰囲気もあり、28日早朝の大阪取引所の夜間取引で日経平均先物9月物は2万3220円と、前日清算値に比べ10円高にとどまった。ダウ平均に比べ日経平均の上昇の鈍さが意識されれば、日本株に戻り売りが膨らむ可能性もある。
取引開始前に8月の都区部消費者物価指数(CPI)が発表される。海外では8月の米消費者態度指数(確報値、ミシガン大学調べ)や7月の米個人所得・個人消費支出が発表になる。
〔日経QUICKニュース(NQN) 矢内純一〕
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2020-08-27 21:54:01Z
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