「龍は天空の神!“昇竜”相場はどこまで昇る?」
●アメリカ市場は「MnM」トリオが牽引!
すごい買い気である。ショート筋(売り方)は真っ青じゃないか。まさに、辰年にふさわしい“昇竜”相場が展開されている。日経平均株価は1990年2月以来、34年ぶりに3万7000円台に乗せた。龍は天空の神だ。天まで昇る? いや~、そうなりつつある。
もはや、誰もこの勢いを止められない。「節分天井」「彼岸底」のアノマリー(説明のつかない不思議な出来事)はどこに行ったのだろうか。もっとも、買い手は外国人だ。日本的な株価習性は通用しないのだろう。
物色されているのはド真ン中の銘柄(主軸株)だ。売買代金トップのレーザーテック <6920> [東証P]が値を飛ばし、子会社アーム・ホールディングス<ARM>の急騰を受け、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が大商いとなっている。
さらに、好業績のトヨタ自動車 <7203> [東証P]、日本製鉄 <5401> [東証P]が商いを伴って堅調だ。QPS研究所 <5595> [東証G]は連日、売買代金ランキングの上位に入っている。小型衛星の量産(年間10基)を開始する。
ヨウ素の伊勢化学工業 <4107> [東証S]が急伸している。好決算、増配(2024年12月期の配当は50円増配の320円に)が手掛かり材料だ。天然ガスのK&Oエナジーグループ <1663> [東証P]はヨウ素を生産している。売上構成比は8%と少ないが、市況高騰のメリットを享受できると思う。
カード決済システム開発で首位のインテリジェント ウェイブ <4847> [東証P]の2024年6月期は史上最高決算となる。大日本印刷 <7912> [東証P]が発行済み株式数の50.6%を保有、将来的には親子上場(東証改革の次のテーマ)問題がクローズアップされるだろう。
●日本企業の増益率は米国企業を上回る!
日米両市場ともに、金融緩和トレンドに加え、好決算の発表が株高を支えている。ウォール街ではメタ・プラットフォームズ<META>、エヌビディア<NVDA>、マイクロソフト<MSFT>がAI(人工知能)ビジネスを軸に快走中だ。「マグニフィセント・セブン(アメリカ市場の時価総額上位7社)はもう古い」との声がある。
最先端の企業は「MnM」トリオと呼ぶらしい。前述の3銘柄だ。国際マネーが玉を吸い上げている。日本企業では半導体関連セクターのルネサスエレクトロニクス <6723> [東証P]、東京エレクトロン <8035> [東証P]、ディスコ <6146> [東証P]、SCREENホールディングス <7735> [東証P]などがターゲットになろう。
アメリカ企業(S&P500指数ベース)の四半期ごとの1株利益(EPS)は2023年7-9月期が7.5%増、10-12月期が7.8%増、2024年1-3月期が5.8%増、4-6月期が10.3%増と予想されている。収益見通しは明るい。これがNY市場の活況を支えている。
しかし、日本企業は負けていない。2023年10-12月期は途中経過だが、営業利益は「21~22%増」と報じられている。ちなみに、日経平均株価の予想EPSは2309円(実績値は2066円)だ。11.8%増益となる。現状はアメリカ企業のEPS成長率を上回っている。この好業績が外国人買いの背景にあろう。
さて、このところ騰勢一服となっているが、三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]、野村ホールディングス <8604> [東証P]、日本M&Aセンターホールディングス <2127> [東証P]は心配は無用だ。好業績なのはもちろんのこと、会社側は株価を強く意識している。自社株買いが好例だろう。ジリ高が期待できる。
2024年2月9日 記
株探ニュース
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2024-02-11 00:15:00Z
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