野村ホールディングス(HD)は18日、発行済み株式総数の8.6%、1500億円を上限に自己株式を取得すると発表した。取得期間は19日から2020年3月31日まで。同時に野村総合研究所が同日発表した公開買い付け(TOB)による自己株式の取得に応募することも発表。売却によって最大1600億円が見込まれる資金を自己株取得などに充てる方針だ。
発表資料によると、野村HDは信託方式による市場買い付けで自社の株式を取得する方針。資本効率の向上や機動的で柔軟な資本政策を実施するためとしている。
野村総研は同日1株当たり1570円、総額約1600億円でTOBを実施すると発表。期間は7月1日から8月30日までを予定しており、買い付け価格は7月1日に実施予定の1対3での株式分割を考慮に入れているという。価格はTOBに応募せず保有を続ける株主の利益を尊重し、17日の株価終値に対し9.42%のディスカウントとなっている。
野村HDの保有割合の低下により、経営の独立性が向上するとしている。また、買い付けで取得した自己株式の処分などの方針については未定だという。
野村総研はTOBに必要な資金は、三菱UFJ銀行から1000億円を借り入れるほか自己資金で充当する。野村HDによると、野村総研が野村HDの応募分全てを買い付けた場合には、同社の保有比率は現在の36.59%から23.07%に低下するが、持ち分法適用関連会社であることは変わらない。野村HDは売却で得た資金は株主還元や事業成長投資に活用する予定としている。
委員長人事案を変更
さらに、野村HDは24日に開催予定の株主総会で決議予定の取締役選任の人事案に関し、指名委員会と報酬委員会の両委員長を取締役会長の古賀信行氏から社外取締役の木村宏氏(元日本たばこ産業会長)に変更すると発表した。
変更理由について、ガバナンスのさらなる高度化の一環として、ステークホルダーとの対話や社会情勢の変化を踏まえ、取締役会レベルにおける高度化を実践するものと説明している。
社内出身の取締役である古賀氏の委員長就任については、議決権行使助言会社の米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)と米グラス・ルイスが独立性の観点などから問題があるとして取締役再任には反対を推奨していた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-06-18/PTA63TT0G1L101
2019-06-18 06:05:00Z
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