分断された東西が結ばれた-。1日に約350万人が利用する世界一の巨大ターミナル、新宿駅。構内の複雑さでも有名な「迷宮」に19日、駅の東西を直通する自由通路が完成した。これまでは16路線が壁のように駅を分断させ、東西の行き来は遠回りを余儀なくされていたが、自由通路によって移動時間が短縮される。運用開始翌日の20日、記者が歩いてみた。(飯嶋彩希)
完成した「東西自由通路」は全長約100メートルの地下通路。場所は「北通路」の名称でJR線の改札内コンコースだったが、幅が約17メートルから約25メートルにまで拡大された。自由通路の開通に伴い、これまでの東口改札は「東改札」、西口改札は「西改札」と呼び方を変え、それぞれ自由通路に面する位置に移設した。
新宿駅前は、高層ビルが立ち並び都庁がある官庁街の西口と、「夜の街」として最近批判されがちな歌舞伎町を擁する東口で、大きく顔が変わる。東西の往来が限定され、「街」としての一体感が不足していることが課題だった。
直線なら約100メートルの距離にもかかわらず、改札を通らず行き来するには、駅北側の地下道「メトロプロムナード」を通るか、地上に出て南口前の甲州街道などを回るしかなかった。
実際に、メトロプロムナードを通って西口から東口に歩いてみると、記者の足で4分弱かかった。自由通路だとどのくらいなのか。
東口から西口方面へ歩いてみる。東口改札は跡形もなく撤去され、道幅が広く、白が基調の天井や床も相まって新宿駅とは思えない広々とした印象だ。20日午後でも改札を抜けた利用客から「すごい。広くなった」と驚きの声が漏れ、写真を撮る人も多い。
そして、歩くこと約1分で西口に着いた。時間短縮はもちろんだが、直進するだけでいいというのが最大の利点のような気がした。
新宿駅が「迷宮」とされたゆえんは、この東西が分断されていたことが大きい。神奈川県出身の記者は高校時代、大学受験の試験会場が新宿駅西口にあったため初めて新宿駅を利用したが、西口、東口への案内表示が同じ方向だったことに混乱し、徒歩5分の会場に、20分以上かけて着いた思い出がある。
今では東口でよく買い物をするが、思い返せばほとんど西口に行ったことはない。移動の不便さもさることながら、遠回りしないとたどり着けないという「心の距離」があった。
職場は新宿駅西口という会社員、藤田満さん(40)は「職場は通路の話題で持ち切り。約20年勤めているが、新宿駅がこんなに便利になる日が来るとは」と喜んだ。区の担当者は「東西自由通路は地元の悲願だった。これからも新宿駅の利便性を高める計画を進める」と話していた。
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2020-07-20 11:39:00Z
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