テーマパークの閉鎖が響き、4~6月期の最終損益は約19年ぶりの赤字となった(8月、カリフォルニア州のディズニーランド)
【シリコンバレー=佐藤浩実】米ウォルト・ディズニーが4日発表した2020年4~6月期決算は最終損益が47億2100万ドル(約5000億円)の赤字だった。赤字転落は01年1~3月期以来、約19年ぶり。新型コロナウイルスの影響でテーマパークを開けず、売上高が42%減の117億7900万ドルに落ち込んだ。映画公開の延期も響き、本格回復の時期は見通せていない。
ディズニーは1月から順次、世界6カ所のテーマパークを休園した。5月に再開した中国・上海の「ディズニーランド」を除き、4~6月期はほとんどの施設が1日も営業していない。テーマパーク部門の売上高は85%減の9億8300万ドルで、営業損益は19億6000万ドルの赤字だった。
映画部門もコロナの打撃を受けた。映画館への休業要請に伴い、当初は3月末に予定していた「ムーラン」の公開を繰り返し延期。売上高が55%減の17億3800万ドル、営業利益が同16%減の6億6800万ドルに落ち込んだ。ボブ・チャペック最高経営責任者(CEO)は4日、米国などで動画配信サービスの会員向けに9月4日からムーランのデジタル版を約30ドルで販売すると明らかにした。
米ネットフリックスなどと競合する動画配信サービス部門は売上高が2%増の39億6900万ドルとなる一方、投資が先行して営業赤字が続いた。6月末の会員数は主力の「ディズニー+(プラス)」が5750万人で、3月末比で7割増。「Hulu」など他の配信サービスも合わせた会員数は初めて1億人の大台に乗せた。テレビ放送部門は2%の減収だった。
ディズニーは4月下旬からテーマパークや映画製作に携わる10万人規模の従業員を無給の休業扱いとした。チャペックCEOは「(コロナで)我々の事業の大半はシャットダウンし、業績に甚大な影響を及ぼした」と説明。4~6月期は前年同期と比べて経費を4割絞ったものの、収入が落ち込むなかで施設維持などにかかる負担を補いきれなかった。今後は設備投資も見直し、20年9月期通期の投資額を前期(約48億ドル)より7億ドルほど抑えるという。
ディズニーはかねて業績見通しを公表していないが、7月以降もコロナの状況は目立って改善していない。米フロリダ州やフランス・パリでテーマパークを再開したとはいえ、入場する人数を大幅に絞るなど限定的な営業にとどまっている。ムーランの配信などを好感して4日の時間外取引で株価は終値より5%近く上昇したものの、20年初めと比べて約2割落ちこんでいる。
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2020-08-04 20:37:42Z
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