米国債利回りの容赦なき低下は小休止中だが、これは長続きしそうにない。
債券の値上がりと利回りの一段の低下を持続させるのに必要な要素は全てそろっている。米中貿易摩擦、世界経済の低迷、英国の欧州連合(EU)離脱を巡る懸念に加え、恐らくアルゼンチン問題と香港の混乱も債券の買い材料になっているだろう。これらはどれも、今後数週間あるいは数カ月で完全に解決する可能性は低く、米国が50-100年債券を発行する可能性すら一時的な債券相場押し下げ要因にしかならないと、アカデミー・セキュリティーズのマンジングディレクター、トニー・ファレン氏は語る。
「利回り低下のシナリオが実現しないためには米国債一斉売りの理由が必要だ」と、ファレンは電話インタビューで述べた。同氏は、10月半ばまでに米5年債利回りが1%まで下がり、10年債は過去最低の1.32%を割り込み、30年債は1.70-1.75%となる可能性があるとみている。
かつては考えられなかったような米国債利回り低下は、その起こり方は今後も以前とは異なるかもしれない。先週の相場上昇はパニックによって煽(あお)られたが、28日の利回り低下はテクニカル要因が契機だったと考えられる。新しい情報がほとんどあるいは全くなくても相場は動く可能性がある。
FTNのストラテジストジム・ボーゲル氏は電話インタビューで、「第1段階はパニックによるもので、第2段階には利回りが回復すると思われたがそうではなかった。イールドカーブと利回りの動きが何の理由もなく雪だるま式に膨らむようになれば第3段階だ」と話した。
ファレン氏は、こうした状況を劇的に変えることができるのは、米中貿易問題の解決だけだと指摘している。
原題:Little to No Catalyst Seen Needed to Push U.S. Yields Down Again(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-08-30/PX15FH6K50XS01
2019-08-30 04:55:00Z
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