マイクロソフトは「サーフェス・デュオ」を米国で9月に発売する
【シリコンバレー=佐藤浩実】米マイクロソフトは12日、2つの画面を備えた折り畳み式スマートフォン「Surface Duo(サーフェス・デュオ)」を米国で9月10日に発売すると発表した。価格は1399ドル(約15万円)から。メールやビデオ会議といった同社の業務アプリを使いやすくし、電話もできる新しい形の端末として売り出す。
マイクロソフトは19年秋にサーフェス・デュオの構想を発表しており、12日は発売日や仕様の詳細を明らかにした。最大の特徴は5.6インチの画面2つを360度回転するヒンジでつないだ形状だ。1つの画面でメールを見ながら、もう1つの画面で添付ファイルを開くといった使い方を想定する。重さは250グラム。
マイクロソフトのパノス・パノイ最高製品責任者は「1画面のスマホは同時に複数のことをこなせるように設計されていない」と述べ、画面が2つあることで仕事での使い勝手が高まるとみる。このほか、端末を本のように開いて「キンドル」を読んだり、テントのように立てて動画を見たりといった使い方も可能になる。
読書アプリの「キンドル」を本のように開いて読むといった使い方もできる
基本ソフト(OS)には米グーグルの「アンドロイド」を採用する。マイクロソフトはかつて自社のOSを載せたスマホを扱っていたが、販売に苦戦し撤退した経緯がある。スマホへの再参入となる今回は世界で8割のシェアを握るアンドロイドを採用することで、購入者のすそのを広げる狙いだ。
もっとも、日本円で15万円という価格はスマホとしては高額だ。新型コロナウイルス対策の在宅勤務でパソコンやタブレットを購入する人は増えたが、スマホの需要は低調。コロナで外出する機会が増えにくいなかで、新型のモバイル端末がどこまで受け入れられるかは未知数だ。
日本など米国以外の地域での販売計画については「追って公表する」(広報)と言う。
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2020-08-12 19:19:06Z
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