台湾・鴻海精密工業の郭台銘会長が17日、来年1月の総統選に出馬する考えを示したことで、鴻海傘下で再建を進めるシャープにも影響が出そうだ。シャープの経営は現在、郭氏の腹心で、鴻海出身の戴正呉会長兼社長が担っており、郭氏は直接関与していないが、親会社のカリスマ経営者として影響力を持つ。シャープの業績が最近は思わしくないだけに、経営が混乱する可能性もある。
シャープは2016年、鴻海精密工業傘下に入り、鴻海の生産網を活用したコスト削減や中国をはじめとするアジア圏での商品販売に力を入れてきた。債務超過に陥っていた状態から業績はV字回復。18年3月期は4年ぶりに通期最終黒字を達成した。
ただし、中国の景気減速に伴い、最近は雲行きが怪しくなっている。鴻海の販売網に頼った中国での液晶テレビの大量販売は、一時的には業績に貢献したが、供給過多による価格下落とブランド力低下を招いた。同社の液晶パネルや電子部品の供給先であるアップルのiPhone(アイフォーン)の売り上げ減も影響し、19年3月期の連結売上高予想では、2度の下方修正を行った。
こうした状態で、郭氏が鴻海の経営の一線から退けば、シャープにも影響が出ることは必至だ。シャープ広報は「シャープは独立性を保った企業として、鴻海のことにコメントはしない」としている。【加藤美穂子】
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2019-04-17 13:24:00Z
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