日産自動車と連合を組む仏ルノーが今月中旬までに、両社の経営統合を日産に提案したことが明らかになった。両社トップを兼務していたカルロス・ゴーン被告の逮捕後、ルノーによる統合提案が表面化するのは初めて。日産は拒否するとみられるが、関係改善を進めてきた両社の対立の火種となりそうだ。
ルノーは日産に43.4%、日産はルノーに15%をそれぞれ出資し、株主総会での議決権はルノーのみが持つ。一方で、販売台数や技術力では日産が上回る。ルノーは日産と経営統合することで、経営基盤を強化しつつ、連合内での主導権を握りたい考えとみられる。
両社の経営統合を巡っては、ルノー筆頭株主の仏政府が実現を強く求めてきた経緯がある。仏政府は2018年のゴーン前会長のルノー最高経営責任者(CEO)再任に際し、「22年までに日産とルノーの関係を不可逆的にすること」を要求。ゴーン前会長は18年9月、日産側に両社の経営統合を提案していた。仏政府も今年1月、共同持ち株会社方式を通じた経営統合の意向を日本政府に伝えていた。
ルノーでは1月下旬、ゴーン前会長を事実上解任し、ジャンドミニク・スナール氏を会長とする新体制が発足。三菱自動車を含む3社連合は3月、3社首脳で意思決定する新たな会議体の設置を決め、スナール氏は統合論を棚上げする考えを示していた。ルノーによる強硬論が浮上したことで、日産が6月の定時株主総会に向けて進める新体制構築に影響を与える可能性もある。【松本尚也】
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2019-04-22 13:00:00Z
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