東京地検特捜部が、会社法違反(特別背任)容疑で再逮捕した日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(65)の妻キャロルさんに任意聴取を要請し、拒否されていたことが7日、関係者への取材で分かった。

刑事訴訟法の規定に基づき、特捜部は裁判所に対し、キャロルさんを証人として尋問するよう請求したが、既にフランスに出国している。海外に日本の捜査権は及ばないため、実現の見通しは立っていない。

7日付のフランス紙は、キャロルさんのインタビューを報道した。同紙によると、東京地検が4日にゴーン容疑者を再逮捕した際、キャロルさんが持っていたレバノンのパスポートやパソコン、タブレット、携帯電話を押収。キャロルさんは残っていた米国のパスポートで5日夜に日本を出国し、その後パリに到着した。(共同)