英政府の景気刺激策発表後の相場急落は週明けのアジア太平洋市場でも続き、ポンドは対ドルで37年ぶりの安値を更新した。トラス新政権に対する圧力が強まっている。
クワーテング財務相が打ち出した減税と追加の政府借り入れを伴う景気刺激策は、23日に投資家から非常に後ろ向きな評価を受け英国資産が急落。こうした市場の反応にも動じず、クワーテング財務相は週末にも経済成長を促進する策として追加減税を実施すると表明した。
クワーテング英財務相、減税「まだ追加がある」-市場の混乱に動じず
アジア時間26日も、英国資産の下げは和らぐ兆しが見えない。ポンドは一時0.9%下落。1ポンド=1.08ドルを割り込み、1.0766ドルまで下げた。
混乱が深まり続ければ、トラス政権にとって短期的な問題にとどまらず、より深刻な危機になる恐れがあり、迅速な政策対応を余儀なくさせられる可能性がある。
一方で一部の市場関係者は、イングランド銀行(英中央銀行)がポンド安に歯止めをかけるため緊急行動に出ると予想している。イングランド銀で金融政策委員会(MPC)委員を務めた経歴を持つアダム・ポーゼン氏は、ベイリー総裁が「ポンド安が続けば金利を上げると週半ばまでに公言する」との見方をツイッターに投稿した。
ポーゼン氏はまた、英財務省が外国為替市場でポンド買い介入に踏み切る可能性に言及したものの、こうした見解に対しては、22日に24年ぶりの円買い介入を行った日本に比べ、英国の外貨準備高がわずかに過ぎない点を指摘する声が上がった。
原題:Truss Faces More Turmoil as Pound Plunge Extends Into New Week
Dollar Opens Higher Versus Most G-10 Peers in Early Sydney Trade(抜粋)
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2022-09-25 22:03:00Z
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