英政府が打ち出した減税政策は海外の政策当局者の間で懸念を引き起こしている。米金融当局者からはこうした政策を受けた金融市場の混乱で、世界経済への向かい風が強まるとの見解も示されている。
米アトランタ連銀のボスティック総裁は26日、英金融市場の悪化は世界のリセッション(景気後退)の確率を高めるかとの質問に対し、「助けにはならない」と回答。
ボスティック氏は米紙ワシントン・ポスト主催のオンライン討論会で「減税案に対する反応として見られている状況は、新たな行動で景気の不確実性が高まるとの現実の懸念、不安だ」と指摘。「同減税案は実際に不透明感を強めており、景気の先行きについて疑問を生じさせている」と語った。
ボスティック総裁、英国の混乱が米経済に悪影響及ぼすリスク指摘
この数時間後、リントナー独財務相もドイツ紙フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)が主催したイベントで、1970年代初期以来となる英大型減税に疑問を投げかけた。英減税案の発表はポンド下落と債券利回りの上昇につながった。
英国が25.5兆円経済対策、1972年以来の大型減税-通貨と国債急落 (2)
リントナー氏は「英国では、中央銀行がブレーキを踏むのと同時に、政府はアクセルペダルを踏むという壮大な実験が始まりつつある」と発言。「われわれはこの試みの結果を待ってから、教訓を導き出す意向だ」と述べた。
欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのセンテノ・ポルトガル中銀総裁も27日、英減税に批判的な見方を示した。
センテノ氏はリスボンでの会議で「英国で見られている反応は厳しい状況を生み出す可能性があると容易に予測できるだろう」と話した。
サマーズ元米財務長官は23日、英政策を「甘い」と批判していた。
サマーズ氏、英経済政策でポンドは対ドル等価割れも-日銀介入も批判
原題:
Truss’s UK Tax Cuts Raise Concern Among Fed, German Officials(抜粋)
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2022-09-27 16:06:00Z
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