【ベルリン=石川潤】欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は13日、訪問先のワシントンで米連邦準備理事会(FRB)の独立性について「懸念している」と述べた。トランプ米大統領は自らに近い元実業家と経済評論家の2人をFRBの理事に指名すると表明し、利下げも求めていた。中央銀行総裁がほかの国の政治と金融政策について話すのは極めて異例だ。
ロイター通信によると、ドラギ総裁は記者会見で「他国、特に世界で最も重要な国の中央銀行の独立性について懸念している」と述べた。発言の背景には、中央銀行の独立性が失われれば、人々は経済見通しではなく政治家の意見によって政策が決まると思うようになり、経済や金融市場が不安定になりかねないとの強い警戒がある。
ドラギ総裁は「中央銀行はその使命の範囲内で、最善のやり方を選べるようにしておくべきだ」と指摘。中央銀行は物価や雇用などの課された目標を達成するため、自らの責任で政策を決めるべきだとの考えを示した。
中央銀行の独立性は、足元の景気を重視しがちな政治から中央銀行の政策決定を切り離すことで、インフレなどを防いで中長期的な経済の安定を実現するための原則だ。だが、最近ではインフレ圧力の低下や中銀の政策が国債購入などの財政政策に近い部分に広がってきたこともあり、政治の介入を招きやすくなっているとの指摘がある。
春割実施中!無料期間中の解約OK!
日経電子版が5月末まで無料!
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43725680U9A410C1I00000/
2019-04-14 10:45:00Z
CBMiPGh0dHBzOi8vd3d3Lm5pa2tlaS5jb20vYXJ0aWNsZS9ER1hNWk80MzcyNTY4MFU5QTQxMEMxSTAwMDAwL9IBAA
Tidak ada komentar:
Posting Komentar