8日の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、前日比405円02銭(1.42%)高の2万8860円62銭で終えた。新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」への懸念が後退し、投資家が運用リスクをとる姿勢を強めた。ハイテク関連を中心に買いが広がった。
オミクロン型を巡って、現状では深刻な症状には至りにくいとの見方が有力になりつつある。バイデン米政権のファウチ首席医療顧問は7日、初期データに基づくと従来型より重症化しにくい可能性があると指摘。重症化リスクについてはまだ不明な点も多いが、大規模な経済活動の制限で景気が大きく下押しされるような事態は避けられそうとの期待が支援材料になった。
7日の米市場でハイテク株への買いが活発だったため、ハイテク株を含むグロース(成長)株の物色も旺盛だった。東エレクやエムスリーといった値がさ株を中心に資金が向かった。
後場に入ると日経平均は一段高となった。「2万8000円や2万8500円のコールオプション(買う権利)の建玉が多く、週末の特別清算指数(SQ)算出を前にコールの売り手による損失カバー目的の先物買いが入った」(国内運用会社)との見方があった。一方で心理的な節目の2万9000円が視野に入ると、利益確定や戻り待ちの売りが上値を抑えた。
東証株価指数(TOPIX)は続伸し、前日比12.39ポイント(0.62%)高の2002.24で終えた。JPX日経インデックス400も続伸した。
東証1部の売買代金は概算で3兆620億円。売買高は12億1977万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1195、値下がりは904、変わらずは85だった。
ファナックや安川電が上昇。オムロンやテルモも上げた。半面、三井不をはじめ不動産株に下げが目立った。郵船や商船三井も安い。トヨタも売られた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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2021-12-08 06:23:44Z
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