【NQNニューヨーク=川上純平】6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に反発し、15時現在は前週末比632ドル66セント高の3万5212ドル74セントで推移している。新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」に対する懸念がやや後退し、景気敏感株を中心に上昇している。前週までダウ平均は4週連続で下落し、短期的な戻りを狙った買いが入っている。
バイデン米政権のファウチ首席医療顧問が5日、米CNNのインタビューでオミクロン型について「明確な見解を示すには時期尚早だが、感染者の重症化の度合いはそれほど高くないようだ」との見方を示し、景気悪化に対する過度な警戒感が和らいだ。クレジットカードのアメリカン・エキスプレスとビザに加え、航空機のボーイングや化学のダウなど幅広く景気敏感株に買いが入っている。ダウ平均の構成銘柄以外ではアメリカン航空グループやデルタ航空など空運株が軒並み上昇している。
中国人民銀行(中央銀行)は6日、市中銀行から強制的に預かるお金の比率を示す「預金準備率」を引き下げると発表した。中小企業の資金繰りを支援し、中国経済を支える姿勢が示されたのも投資家心理を強気に傾けた。中国関連株と位置付けられる工業製品・事務用品のスリーエムと建機のキャタピラーが高い。
ダウ平均は過去4週間で1747ドル(4.8%)下落した。相場は前週末にかけて下げていただけに、売り持ち高を形成した投機筋の買い戻しも巻き込んで上げ幅が大きくなっている面もある。
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2021-12-06 20:04:01Z
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