Selasa, 07 Desember 2021

中国恒大、ドル建て債の利払い確認できず 猶予期限切れ(写真=共同) - 日本経済新聞

【香港=木原雄士】巨額の債務を抱えて経営難に陥った中国恒大集団は日本時間7日午後、米ドル建て債の利払い猶予期限を迎えた。ロイター通信など複数のメディアは利払いが確認できないと報じた。恒大の公募債としては初の債務不履行(デフォルト)になった可能性がある。金融市場は恒大への関与を深める中国政府の方針を受けてひとまず落ち着いているが、債務再編の合意形成には時間がかかるとの見方が多い。

確認できないのはグループ会社が発行した米ドル債の8249万ドル(約93億円)分の利払いだ。11月6日の当初期日までに支払わず、30日間の猶予期間に入っていた。中国企業で過去最大のデフォルトになる可能性がある。

恒大はこれまで猶予期限切れの直前に利払いを実行するなどして、デフォルトをかろうじて回避してきた。私募債を保有するとみられる投資家から債務保証の履行を求められるなど、資金繰りの厳しさが増していた。

米格付け会社S&Pグローバルは7日、債権者からの債務保証履行請求などを踏まえ「恒大のデフォルトは避けられないようにみえる」との見解を示した。恒大のドル建て債は市場で額面の20%台まで下げ、デフォルトを想定した水準にある。

恒大のデフォルト懸念が強まる中、中国当局は全面関与して外貨建て債務の再編に乗り出す方針を打ち出した。地元の広東省政府は恒大に監督チームを送り込むと発表。同省政府系企業幹部が共同責任者に就くリスク管理委員会の設置も決まった。中国政府は社会的な混乱を避けるため住宅購入者への物件引き渡しや取引先の保護に力点を置いて、恒大問題の軟着陸をめざす。

6日には、中国共産党の習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)が主宰する中央政治局会議で、投機抑制を重視してきた不動産規制を修正し、景気減速に配慮する姿勢を示した。中国人民銀行(中央銀行)も同日、市中銀行から強制的に預かるお金の比率を示す「預金準備率」を15日から引き下げると発表した。人民銀によると、計1兆2000億元(約21兆円)の長期資金が市場に放出される。企業の資金繰りを支える姿勢を鮮明にした。

当局の一連の軟着陸をめざす動きを受け、金融市場は混乱を回避している。7日の香港株式市場では、恒大など不動産会社の株価がそろって値上がりした。アジアや欧州の主要株価指数も軒並み上昇している。米モルガン・スタンレーは「中国当局と地方政府はシステミックリスクを軽減しつつデフォルトに対処できる経験とメカニズムを持っている」と評価する。

もっとも、恒大は取引先への支払いを含めて2兆元近い債務を抱える。ドル建て債は海外投資家が多く保有しているとみられ、債務再編が「過度な国内優先」と映れば、投資家の反発を招く可能性もある。協議がすんなりまとまるかどうかは不透明だ。

20年に経営難に陥った中国の複合企業、海航集団(HNAグループ)の場合は地元の海南省を中心に社内体制や資産の状況などの確認を進め、再建型の法的整理に移行した。

15年に中国企業として初めて米ドル債をデフォルトした佳兆業集団(カイサ・グループ)のケースでは、債務再編案が2度否決され、最終的にまとまるまでに1年かかった。同社は直近も社債の償還期日を延ばす提案に同意を得られず、2度目のデフォルトに陥る可能性が出ている。

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2021-12-07 10:41:38Z
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