アメリカの先月の雇用統計は、農業分野以外の就業者が前の月と比べて21万人の増加にとどまり、市場予想を大幅に下回りました。
中央銀行に当たるFRB=連邦準備制度理事会が雇用の改善状況をどう評価するかが焦点になりそうです。
アメリカ労働省が3日発表した先月の雇用統計によりますと、農業分野以外の就業者は前の月と比べて21万人増えました。
これは、前の月の増加幅と比べると半分以下で、55万人程度の増加を見込んでいた市場の予想も大幅に下回りました。
業種別では「接客・レジャー」や「輸送・倉庫」で就業者が増えましたが、「自動車」や「小売り」では減少しました。
一方、失業率は0.4ポイント改善して4.2%と、新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた去年3月の水準よりも低下しました。
アメリカの中央銀行に当たるFRBのパウエル議長は、インフレへの対処を優先し、景気を下支えしてきた量的緩和について、その規模を縮小するペースを速める方針を示しています。
ただ、新しい変異ウイルス、オミクロン株が雇用情勢に及ぼす影響など、不透明な要因もあり、FRBが今月中旬に開く会合で物価に加えて雇用の改善状況をどう評価するかが焦点になりそうです。
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2021-12-03 15:31:49Z
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